2007 Fiscal Year Annual Research Report
中国東北地方の悪性腫瘍と関連疾患の発症要因の学術姚調査
Project/Area Number |
19406007
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
蓮井 和久 Kagoshima University, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (70198703)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米澤 傑 鹿児島大学, 大学院・歯学総合研究科, 教授 (10175002)
出雲 周二 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30143811)
金蔵 拓郎 鹿児島大学, 大学院・歯学総合研究科, 教授 (70177509)
松山 隆美 鹿児島大学, 大学院・歯学総合研究科, 教授 (30145479)
栄鶴 義人 鹿児島大学, 大学院・歯学総合研究科, 教授 (00041351)
|
Keywords | 中国東北地方 / 鼻リンパ腫 / 小児慢性EBV感染症 / EBV / EBER-1 / NK / T細胞性リンパ腫 / 鼻腔EBV関連B細胞性リンパ腫 |
Research Abstract |
この研究は、2007年9月にハルピン医科大学、吉林大学医学部、中国医科大学で、セミナー・シンポジウムを企画実施し、中国東北地方の関係者の鼻リンパ腫診断と小児慢性EBV感染症の理解を図った。 次に、中国東北地方で鼻リンパ腫を疑って生検された鼻腔79例と咽頭38例を含む計130例の生検標本を免疫染色とEBV-encorded small RNA-1 (EBER-1) in-situ hybridization (ISH)で検討し、82例のT細胞性リンパ腫(T-ML)、33例のB細胞性リンパ腫(B-ML)、5例の早期微小低分化扁平上皮癌を見い出した。既報告(He, et. al. Zhonghua Bing Li Xue Za Zhi.2007;36(2):94-7.Chinese.)と同様に、鼻腔でのT-MLないしその主体であるNK/T細胞性リンパ腫の頻発と咽頭でのB-MLの増加(鼻腔:T/B-ML:61/9、咽頭:T/B-ML:13/19)が見られ(p=0.03)が見られた。EBER-1 ISHで、鼻腔(59例:74.7%)と咽頭(15例:39.5%)の病変とリンパ腫病変でEBV感染に差が見られた(p=0.0003)。この検索は、シグナル陽性B-MLの鼻腔での出現(p=0.03)、咽頭でのシグナル陽性微小低分化扁平上皮癌の存在、NK/T-cellリンパ腫、細胞毒性T-ML、鼻腔のB-MLと咽頭の微小低分化扁平上皮癌での多くのEBV感染細胞の存在を示した。この検索は、EBV陰性のNK/T細胞性リンパ腫と鼻腔のEBV関連B-MLの存在を示し、外来発癌刺激(Xu, et. al. Int J Cancer 2006;120:406-410)と共に、EBV感染は鼻EBV関連リンパ腫発癌の初期と腫瘍細胞の性格の修飾に関与していることを示唆した。
|
Research Products
(2 results)