2010 Fiscal Year Annual Research Report
アジアから東アフリカまで広がる噛みタバコ習慣による口腔がん発症機構
Project/Area Number |
19406030
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
朔 敬 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40145264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
程 〓 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (40207460)
丸山 智 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (30397161)
山崎 学 新潟大学, 医歯学系, 助教 (10547516)
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Keywords | 口腔がん / 噛みタバコ / 口腔粘膜下線維症 / 分子病理疫学 / 免疫組織化学 / 細胞骨格 / 細胞死 / 増殖・浸潤 |
Research Abstract |
前年度までの研究項目を継続するとともに、以下の調査を追加して実施した。 1)症例収集と疫学調査:ミャンマーにおける調査に重点をおき、同国現地共同研究者ネピドー市の医学研究所のMyint部長らとともに、マンダレー総合病院およびヤンゴン総合病院で症例収集し、さらに患者にタバコ習慣に関するアンケート調査を実施、それらを整理して、調査を完了した。その成果は原著論文として公表した。 2)ミャンマーでのコホート研究計画の開始:ミャンマーの共同研究者の医学研究所のOo所長らとの協議の結果、同国の石油発掘精製工場地帯のチャウ市(喫煙禁止区域)で、工場労働者のうち噛みタバコ習慣のある350人と習慣のない350人合計700人を調査対象となってもらうことを個々に承諾してもらい、口腔衛生状態の調査を開始したところ、同国内不安定な政治状況によりマンダレー他の地域歯科医師の協力を得ることが困難な状況となったため、経過観察が実践できずに推移した。アフリカではナイジェリア・ラゴス大学と今後の計画を協議した。 3)噛みタバコ関連口腔癌症例の病理学的解析:上記1)項等で収集した口腔癌症例について、パラフィンブロックから連続切片を作製し、HE染色を行い、病理組織学的診断を再検討し、粘膜下線維症OSFの進行程度を形態学的に確認するとともに免疫組織化学的検討、形態解析等を実施して、細胞外基質分子とそれらの細胞膜受容体、細胞間接着因子、細胞骨格、上皮内血管配置、細胞周期、細胞死等を免疫組織化学的に決定し、表在性癌の組織学的特異性を検討し、上皮内癌ならびに異型上皮の病理診断基準を実用的レベルでほぼ確立した。 4)口腔扁平上皮癌の病理組織学的特性に関する基礎実験:上記3)項でみいだした上皮内癌および異型上皮の病理組織学的特性に関して、その成立メカニズムを試験管内実験で生物学的に実証した。細胞死、死細胞・赤血球貪食、ポドプラニン発現等によって口腔癌細胞に変化を生じる分子機序を明らかにした。
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Research Products
(20 results)