2007 Fiscal Year Annual Research Report
アジアにおける先天性多数歯欠損に関する遺伝学的調査
Project/Area Number |
19406031
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
須田 直人 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (90302885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山城 隆 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (70294428)
三留 雅人 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (50261318)
福本 敏 九州大学, 歯学研究科, 准教授 (30264253)
森山 啓司 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20262206)
小川 卓也 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 医員 (50401360)
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Keywords | 先天性欠如歯 / アジア / 遺伝子変異 / PAX9 / MSX1 |
Research Abstract |
歯の先天性欠損は、顎顔面領域に見られる最も頻度が高い先天異常の一つである。欠損が多数歯にわたる場合は、咀嚼、発音、摂食といった口腔機能に重大な障害を引き起こし、患者のQOLに深刻な影響を与える。 本課題で研究対象とされるのは、6本以上の多数歯欠損が家族性にみられ、非症候群性に発症するケースである。このような欠損に関しては、Caucasianの資(試)料を用いた欧米の研究が先行し、アジアの資(試)料を用いた研究成果が得られていない。そしてこれまで明らかとなったMSX1やPAX9に関しても、単独の遺伝子の変異が報告されただけであり、遺伝子の相互作用やその他の遺伝子の関与については不明である。また多数歯欠損のみられる患者では、欠損しなかった歯のサイズも小さいことが報告され、患者の口腔内に萌出した歯の形態や構造に興味が持たれる。 平成19年度は、先天異常多数歯欠損サンプルの収集に関するネットワーク作り、サンプル収集を呼びかける資料や文書の作成、本研究の倫理審査委員会における承認申請書、遺伝子変異の同定を目的としたシステム構築を目的とした。 ネットワーク作りに関しては、中国北京市の首都医科大学 口腔医学院 矯正学講座 Yuxing Bai主任教授、モンゴル国ウランバートル市のHealth Sciences University of Mongolia Bazar Amarsaikhan歯学部長を訪問し、サンプル収集の具体的方法について話し合い、資料提供を呼びかける現地語のパンフレットを作成した。また機関内の倫理審査委員会承認後、日本人先天異常多数歯欠損患者を用いて実用的な遺伝子変異解析システムを構築した。10名近くの日本人先天異常多数歯欠損患者のX線写真、DNA試料、病歴記録に関するデータベースを作成した。
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Research Products
(19 results)