2008 Fiscal Year Annual Research Report
箸による多様な食物ハンドリング機能を持つ食事介助ロボットに関する研究
Project/Area Number |
19500482
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
増田 良介 Tokai University, 情報理工学部, 教授 (70157212)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大内 茂人 東海大学, 情報理工学部, 教授 (20287030)
稲葉 毅 東海大学, 情報理工学部, 准教授 (90242271)
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Keywords | ロボット / 福祉工学 / 食事支援 / 介護ロボット / 食事介助ロボット / 箸制御機構 / 食べ物ハンドリング / 把持力制御 |
Research Abstract |
本研究は、手の不自由な障害者の食事動作を支援する箸をもつロボットに関するものである。この研究の目的は、障害者がいつでもどこでも好きなものを、一般に最も広く食事に用いられている箸を使って食べることができる、安全で操作性の良い食事介助ロボットを開発することである。 2年目に当たる本年度は、ロボットの小型化とその制御システムの製作をおこなった。食事介助ロボットをテーブル上に置けるよう、本体高さと幅が50cm以下の水平多関節型5軸ロボットを新たに製作した。また、箸部については、箸根本に3軸力覚センサを取り付けた偏心カム機構によるものを製作し本体に取り付けた。制御系は、ノートPCをコントローラとし、複数のH8マイコンによるロボット各軸サーボ系を構成した。新しいロボットの操作制御システム構成のうち、食べ物のトレイの画像処理、ハンズフリーポインティングデバイス等は従来のロポットの方式をそのまま採用した。 食事時の箸の動作分析をすすめ、特有の食事動作「分解」と「合成」が重要であることがわかった。「分解」とは,たとえばハンバーグのような柔らかくて大きい食べ物を食べやすい大きさに切って順に食べていく動作である。また、「合成」とは、肉を野菜に乗せて口に運んだり、煮物をまとめて食べたりする動作である。この二つの動作について基本的実験を行って可能であることがわかった。 本研究の現在までの成果について、第26回日本ロボット学会学術講演会にて発表した。現在、学会論文誌の学術論文として投稿準備中である。また、関連する人間とのコミュニケーションに必要な技術や人間機械協調システムの研究については、東海大学紀要の論文として発表している。
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