2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19500521
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
本間 三和子 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (80241800)
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Keywords | 高身長 / 女子アスリート / 成人身長予測 / BTT法 / タレント発掘 / 両親身長 |
Research Abstract |
トップアスリートを発掘する際に有用な日本人女子の予測身長プログラムを開発することを目的とし,発育期のシンクロナイズドスイミング選手を対象に身長予測の方法を検証した. まず,過去6年間のシンクロナイズドメイミングのジュニアエリート選抜受験者約400名を対象に,BTT法を用いて成人身長予測値を算出した.BTT法は,アメリカのAuxalというソフトを用いて、出生時からの同時期に計測された身長値から身長成長加速曲線を出し,成人身長を予測するものである.BTT法から得られた成人身長予測値と実際の成人身長値(15歳/16歳時のほぼ最終身長到達値)とを比較し,BTT法の妥当性を検証した.その結果,BTT法による成人身長予測値は,高身長者は過小評価、低身長者は過大評価の傾向がみられたものの、BTT法による成人身長予測値は妥当なものと結論づけられた.この結果より,日本女子アスリートの身長予測において,BTT法を用いることは妥当と結論づけられた. つぎにシンクロナイズドスイミングのジュニアエリート41名を対象に,両親の身長を調査し,両親の身長と選手の身長との関係を検討した.重回帰分析の結果,対象データで求めた両親の身長から子供の身長を求める推定式の確かさは危険率1%の範囲で妥当なものであると言えた(分散分析結果).ただし,「両親の身長」要因だけで,子供の身長を説明している程度は約37%(修正済決定係数)であった.また,測定値と理論値の比較より,(1)両親の身長から子供の身長を推定した誤差は,測定値の±5%程度に収まることより,推定式は妥当であること,および(2)推定式の値は,高身長者は低く,低身長は高く,推定される傾向かおり,BTT法とは逆の傾向がみられた.結論として,(1)両親の身長だけでは,完全に結論は得られない.(2)BTT法との併用が重要.(3)BTT法も成長曲線パラメータを的確に見ることが重要であることが明らかとなった.
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