2007 Fiscal Year Annual Research Report
ICTとロボット技術の導入による過疎地域の高齢者の農業活性化と生活支援
Project/Area Number |
19510166
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Research Institution | Nagano Prefectural College |
Principal Investigator |
下平 佳江 Nagano Prefectural College, 生活科学科, 助手 (80261098)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 麻樹 長野県短期大学, 生活科学科, 准教授 (00312166)
大橋 信夫 日本福祉大学, 情報社会学部, 教授 (50203899)
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Keywords | 高齢者 / 活用 / 生活支援 / 農業工学 / 農業活性化 |
Research Abstract |
中山間地域の高齢者を対象とするPC講習会では、PCの基本操作技術を修得させた後の、自宅での継続的利用を促す方法として、高齢者の生活や農業と結びつけたPC利用法の開発が必要であることが分かった。特に農業が多忙な時期は、長期間PCを使う時間がとれない例も多いことから、農作業時間の大半を占める草取り作業の負担軽減策として傾斜地を自走する小型の農作業ロボットを試作し、農作業時間の短縮と身体負担の軽減を図り、PC利用にあてる時間を確保する。それとともにホームページ講習を開催して高齢者自身によるインターネットを利用した農産物販売を可能にし、PC利用による中山間地域の農業の活性化に寄与することが本研究の目的である。 19年度はPC初心者講習会を冬季に開催し14名の高齢者が受講した。受講後もPCを所持しない人には機器を貸し出し、インターネットへ接続して農産物販売への利用希望もあるので、指導を継続中である。草取り作業の負担軽減策として、長野市および信州新町と中条村において、動力刈り払い機の使用実態について質問紙および観察調査を実施した。農業従事者が減り、後継者が得られない中山間地域では、長時間使用にならざるを得ない状況が続いており身体への影響が心配されるが、早急な方法として現有機への防振対策を講じることで手指の振動障害の発生を抑制した。また作業時の服装や装備は軽装であることから、事故防止に備えた装備の着用が必要であることも判明した。 農作業時間の短縮と身体負担の軽減を図るために、傾斜地を自走する小型の農作業ロボット開発が本研究の目的であるが、家庭用芝刈りロボットを傾斜地で使用するのは困難なことから、業務用自動草刈り機の小型化が可能であるか検討する必要があることが分かった。東京農工大とは中条村での農作業調査研究の協力体制作りを実施し、中山間地域の農業支援について視察および試行を来年度に実施する。
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