2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19520295
|
Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
岡田 知子 Tokyo University of Foreign Studies, 外国語学部, 准教授 (70292993)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 広美 東京外国語大学, 外国語学部, 准教授 (60292992)
|
Keywords | カンボジア / 文学 / 翻訳 / 東南アジア |
Research Abstract |
今年度は、東京外国語大学附属図書館、及び同大学外国語学部カンボジア語専攻研究室に所蔵の文学作品、また日本国内の個人所蔵の文学作品の現況を調査し、さらに翻訳にふさわしい内容であるか、著作権の取得は可能であるか、等についての検討、確認を行なった。その結果、現在カンボジア在住の3名の作家による短編小説4篇、および『ヌー・ハーイ文学ジャーナル』に掲載された短編小説、またフランス在住の2名の作家による短編小説2篇が翻訳作品として適当であるとの結論に達した。 8月にカンボジアにおいて文学作品、および文学関係資料収集、また文学作品の動向などを関係者から聞き取り調査を行った。そこで『ヌー・ハーイ文学ジャーナル』の編集者コ・タラリット氏より掲載作品の翻訳の許可を取得した。さらに、シム・チャンヤー、パル・ヴァンナリーレアク、およびマウ・ソムナーンの各氏よりそれぞれ短編小説「サオポアン嬢の喜劇」「星はいまだ輝き」「水の流れ」「ジャスミンの花輪」の翻訳許可を取得した。この4篇については現在日本語への翻訳を終えている。フランス在住の作家チョット・カイ氏からは「寺の小僧」「いとしの水牛」「危機」の翻訳権を取得した。もう一名については現在問い合わせ中である。翻訳作品公開の際に必要となる図像データを収集整理した。 さらにカンボジアで収集した一連の最近のカンボジアの大衆小説を題材として、論文「現代の婦女庭訓としてのカンボジア大衆小説一女性のアイデンティティと新しい価値体系の形成」を執筆し『慶應義塾大学言語文化研究所紀要』第39号に掲載した。
|