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2007 Fiscal Year Annual Research Report

瀬戸内海島嶼部における「自然と直接出会う生き方」と自律的「地域システム」

Research Project

Project/Area Number 19520700
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

北村 光二  Okayama University, 大学院・社会文化科学研究科, 教授 (20161490)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小林 孝行  岡山大学, 大学院・社会文化科学研究科, 教授 (70112274)
北川 博史  岡山大学, 大学院・社会文化科学研究科, 准教授 (20270994)
Keywords瀬戸内海 / 島嶼地域 / 白石島 / 地域システム / 自律性 / 持続可能性 / コミュニタス / ライフヒストリー
Research Abstract

本研究では、瀬戸内海島嶼部における人びとの生活世界の全体像を対象に、その特徴を、都市生活者の視点からも高い価値を与えられるはずの「自然と直接出会う生き方」と「自律的な地域システムに根ざした生活」という側面に焦点を当てて解明することが目指されているが、本年度は、岡山県笠岡市の白石島における現地調査によって基本的資料の収集を行い、香川県直島、沖縄県久高島における比較研究により、研究課題の焦点化と研究枠組みの明確化を進めた。
1.社会的・経済的周縁化をもたらす構造的な前提の把握:市役所、公民館、漁協、観光協会、社会福祉協議会等への聞き取りから、社会的、経済的な構造前提や現状についての把握を進めた。
2.歴史的変遷にかかわる事実の集積:ライフヒストリー法を用いて、特に、地域的な移動と職業変遷についてのデータの集積を行った。
3.「自然と直接出会う生き方」や「自律的な地域システム根ざした生活」に結びつく日々の生活実践における個々人の「選択」:「自然環境との関係づけ」については、人々の日々の活動に枠組みを与える日課に注目して、さまざまな場面における「選択」を具体的に聞き取りながら、一人ひとりの生活実践についてデータの蓄積を行った。「自律的な地域システム」については、「高齢者介護への地域的な取組」や「島おこし」などの住民の総意が問われるような問題への対処において、人々が行う「選択」に焦点を当てた聞き取り調査を進めた。
以上のことから、島嶼地域においては、周囲の環境との間に築いた安定的な関係を、その地域に暮らす人々が共有することに根拠をもつ「コミュニタス的なまとまり」が顕在化しやすいこと、そして、そのような環境との関係を作り出す活動は、個人の利益を拡大しようとするものになるよりも、「地域システム」の持続可能性を確保しようとするものになる傾向があることが示唆された。

  • Research Products

    (2 results)

All 2007

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] コミュニケーションの生態学に向けて(1)2007

    • Author(s)
      北村光二
    • Journal Title

      岡山大学文学部紀要 47

      Pages: 25-45

  • [Journal Article] 「世界と直出会う」という生き方-「東アフリカ牧畜民」的独自性についての考察2007

    • Author(s)
      北村光二
    • Journal Title

      『生きる場の人類学-土地と自然の認識・実践・表象過程』(河合香吏編)

      Pages: 25-57

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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