2007 Fiscal Year Annual Research Report
認知症の人と家族に対する地方型サポートネットワーク形成の研究
Project/Area Number |
19530445
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
奥田 憲昭 Oita University, 経済学部, 教授 (60123585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椋野 美智子 大分大学, 福祉科学研究センター, 教授 (90307976)
工藤 修一 大分大学, 教育福祉科学部, 講師 (20315310)
吉岩 あおい 大分大学, 医学部, 助教 (70363570)
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Keywords | 認知症 / サポートネットワーク / 地方都市 / 過疎地域 / 中心市街地 / 団地 / 質問票調査 / 統計分析 |
Research Abstract |
本研究は、高齢化の進む地方都市における認知症の人と家族のQOL向上に資するため、大分県の過疎地域・市街地と大都市圏に位置する郊外住宅地域(宝塚市)を対象として認知症サポートネットワーク形成に関する比較調査研究を実施することにより、大都市とは人間生態学的状況(高齢化率・近隣関係・親子の距離等)や福祉資源の立地状況が異なる、地方に適合した認知症サポートネットワーク形成の支援指針モデルを構築することを目的としている。 認知症サポートネットワークは大きく、(1)地域ネッート、(2)医療ネット、(3)施設ネット、(4)家族ネットに分けられる。本年度はこれらネットワークの様態を明らかにするため、調査対象地区として杵築市の大田地区と中心市街地、大分市の郊外団地と中心市街地の4地域を選定した。杵築市大田地区は平成12年国勢調査においては大分県において最も高齢化率が高い村(42.9%)であった。また、他の調査対象地区はいずれも高齢化率が30%を越えている地区を選定した。 質問票の回収率は、杵築市大田地区83.2%、杵築市中心市街地81.5%、大分市郊外団地78.0%、中心市街地65.7%である。これらの調査結果を統計分析した。回答者めうち認知症めいる人の比率は杵築市大田地区8.9%、杵築市中心市街地8.1%、大分市郊外3.9%、大分市中心市街地6.4%となっている。質問項目は認知症の家族を介護している人といない人に分けて作成し、いない人に対する質問項目は、(1)心配の有無(2)心配の内容、(3)相談先、(4)病院の所要時間、(5)介護を受けたい場所、(6)診療科、(7)徘徊行動への対応、(8)地域住民の協力、いる人に対する質問項目は、(1)認知症の人の年齢、(2)介護の仕方、(3)心配事、(4)自宅介護の状況、(5)徘徊したときの対応、(6)施設への見舞い頻度からなっている。 このほか比較対象地域の宝塚市において同様な調査を実施する準備と資料収集を行った。
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