2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19530536
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Research Institution | Osaka University of Human Sciences |
Principal Investigator |
中井 久子 Osaka University of Human Sciences, 人間科学部, 教授 (50411723)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 由美子 羽衣国際大学, 人間生活学部, 准教授 (90411735)
マリア カルロス レイナルース 龍谷大学, 国際文化学部, 准教授 (90335414)
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Keywords | 外国人介護労働者 / 異文化コミュニケーション / 在日フィリピン人介護士 / 海外就労意識 / 経済連携協定 / 日本語教育 / 情報の共有 / 介護現場の協働 |
Research Abstract |
1.前年度に実施したフィリピン人看護・介護学生の意識調査結果の報告書を日本語版、英語版で作成し、英語版はフィリピンの調査協力校に配布。調査結果により、フィリピン人看護・介護学生の意識と日本のEPAにおける受け入れ要件とのギャップが明確になり、今後の受け入れのあり様が示唆された。2.2008年6月〜10月末、在日フィリピン人介護士の実態と日本の施設で働く課題と協働の問題点を調べるため、高畑幸(広島国際学院大学)が代表をつとめる科研費助成研究(課題番号50382007)と共同研究を実施し、東京、名古屋、京都、大阪、兵庫、福岡在住のフィリピン人介護士190名の回答を得た.調査結果から利用者との関係では「日本の生活習慣や文化の理解」が、同僚との関係では「連絡・報告と情報の共有」が困難であることが分かった。これらの結果は、今後来日する外国人介護福祉士候補者の受け入れ施設の重要資料となると考える。3.2008年12月19日〜23日までシンガポールを訪問し、アジア諸国から外国人介護士を受け入れている老人介護施設で雇用管理や研修のあり方を調査した。また、シンガポール国立大学で現地の研究者を訪問し、シンガポールの外国人介護労働者の現状の説明を受けた。4.インドネシア人介護福祉士候補者と受け入れ施設にアンケート調査し、双方の認識について比較検討を行った。5.上記の調査結果から、外国人介護士との協働の問題点として「介護現場の異文化コミュニケーション」に焦点を当て、外国人介護士教育研修プログラムの一環として在日外国人介護士と日本人介護士を対象にワークショップを開催した。ワークショップにより、異文化のギャップは職場環境と双方への教育により解決可能なことが共通理解でき、報告書にまとめた。
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