2007 Fiscal Year Annual Research Report
昭和26年版小学校社会科学習指導要領の編集過程とカリキュラム構造の研究
Project/Area Number |
19530817
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
木村 博一 Hiroshima University, 大学院・教育学研究科, 教授 (10186330)
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Keywords | 社会科教育 / 小学校教育 / カリキュラム / 戦後教育改革 / 学習指導要領 |
Research Abstract |
昭和26年版小学校社会科学習指導要領に携わった上田薫、長坂端午、大野連太郎らの社会科教育論が、同学習指導要領にどのように反映されたのか。そして、連合国軍総司令部民間情報教育局(GHQ/CIE)教育課の担当係官であったエバーツの教育観が、同学習指導要領にどのように反映されたのか。昭和26年版小学校社会科学習指導要領の分析的検討は数多くなされてきているが、編集過程とカリキュラム構造の分析的検討を踏まえた特質の性格の抽出は未開拓の分野である。 4年間の研究期間の初年度に当たる平成19年度は、本研究の基礎固めを行うことを主眼として、昭和26年版小学校社会科学習指導要領の編集に携わった上田薫、長坂端午、大野連太郎らが当時(昭和22年から30年にかけて)執筆した論文の検索と収集を第一の課題とした。そして、国立国会図書館、名古屋大学付属図書館、筑波大学付属図書館等で調査を行った結果、200点を超える3名の論文を収集することができた。 上田薫については著作集が2度刊行されているが、長坂端午と大野連太郎については未だ著作集は刊行されていない。特に、昭和26年版小学校社会科学習指導要領編纂の中心的役割を担った長坂端午の当時の社会科教育論を明らかにしておくことは、同学習指導要領の特質と性格を解明する上でも最重要課題である。残された論文もあろうが、長坂の論又調査を徹底して行えたことは、今年度の大きな成果であると考えている。 来年度は、本年度の成果を基盤として、CIE教育課のエバーつとの「会議記録」の分析を進め、昭和26年版小学校社会科学習指導要領の編集過程とカリキュラム構造の解明を進めていきたい。
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