2008 Fiscal Year Annual Research Report
地域コミュニティ参画型道徳教育実践プログラムの実効性に関する日米中比較研究
Project/Area Number |
19530822
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Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
伴 恒信 Naruto University of Education, 大学院・学校教育研究科, 教授 (70173119)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
押谷 由夫 昭和女子大学, 大学院・生活機構研究科, 教授 (50123774)
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Keywords | 道徳教育 / 国際比較 / コミュニティ |
Research Abstract |
本研究は次の3点を目的としている。(1)欧米先進諸国で現在、社会価値の再構築へ向けての動きが起こり、地域コミュニティの再生による市民性涵養の教育政策が提案および実施されている。その具体的施策と社会背景を探る。(2)地域の教育機関が主導して、サービス・ラーニング等の奉仕活動を通じた子ども達の道徳的実践力の育成に繋げているアメリカなどの教育施策の現状と仕組みをフィールド調査する。(3)儒教的伝統が人々の社会意識を規程していると言われている日本と中国といった極東アジアの子ども達の道徳的社会行動は、変容激しい今日の社会において如何なる現状にあるのか、子ども達自身への質問紙調査を通じて明らかにする。 平成20年度は、上述の3つの目的それぞれに対応する以下の研究調査を実施した。目的の(1)に関連しては、平成20年9月-10月にヨーロッパ諸国を訪れ、国家を越えた民主主義の新たな価値枠組みに基づくヨーロッパ協議会(Council of Europe)の提唱するシティズンシップ教育の理念と実施状況を、ストラスブールの同協議会本部で担当者達に聴取するとともに、その理念と方法論に倣ってドイツでシティズンシップ教育の実施を担っているドイツ国際教育研究所ならびにその他の研究機関の関係者から実施概況および問題点等に関して現地調査を行った。イギリスでは、ヨーロッパ大陸諸国とは異なってPSHEの枠組みで展開されているシティズンシップ教育の実際とその効果をイギリス教育省および国立教育研究財団等において教育省関係者および研究者から説明を受けた。目的の(2)に関連しては、平成21年3月にナッシュビルで開催された第20回全米サービス・ラーニング会議に主席して現地調査を実施、さらに目的の(3)に関しては、昨年度実施した子どもの道徳的社会行動に関する質問紙調査の集計分析結果を、平成20年11月に北京師範大学において開催された第3回中日教師教育研究集会において研究発表するとともに、北京師範大学の道徳教育関係の教員とともに研究協議を行った。
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