2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19540044
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
河田 成人 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (50195103)
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Keywords | 有限群 / 群環 / 多元環 / 表現論 / 概分裂列 / Auslander-Reiten有向グラフ |
Research Abstract |
有限群のモジュラー表現(正標数の体上の表現)と整数表現(標数0の完備離散付値環上の表現)におけるAuslander-Reitenの理論を結びつけて理解することを目標として研究を進めた.特に,トレース写像が分裂する加群がどのような形状のAuslander-Reiten有向グラフの連結成分(AR-連結成分)に存在しているのか,さらにそのグラフ内のどのような場所に位置しているのか,ということを考察した.なお,次元が体の標数と互いに素であるような表現加群は,トレース写像が分裂することが知られている.ところで,完備離散付値環が十分に大きいときには,P.J.Webbにより,一般にAR-連結成分の形状は,半平面的に広がる格子型(1型)か,半平面状で端だけが二股に分かれている格子型(2型)か,もしくは全平面的に広がる格子型(3型)のいずれかになることが知られている.モジュラー表現においては,多くの場合で(1型)となるので,整数表現においても同様のことが成立するのではないかと期待して研究を進めた.まず,トレース写像が分裂する整数表現加群を含むAR-連結成分の形状は(2型)ではないことを証明した.次に,トレース写像が分裂する表現加群で,極大イデアルで簡約化して得られるモジュラー表現加群が直既約であるものに注目した.これらの表現加群は,(1型)のAR-連結成分の端点に位置することが確かめられた.また,剰余体の標数が2であるような完備離散付値環上の整数表現においては,トレース写像が分裂する加群を含むようなAR-連結成分の形状は,ごく少数の例外を除いて,(1型)であることも確かめられた.
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Research Products
(1 results)