2009 Fiscal Year Annual Research Report
可分距離空間とその上の連続写像の力学的・幾何学的構造の研究
Project/Area Number |
19540063
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
加藤 久男 University of Tsukuba, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (70152733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 克郎 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 准教授 (50036084)
川村 一宏 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 准教授 (40204771)
金戸 武司 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 講師 (70107340)
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Keywords | カオス / 拡大同相写像 / 非分解空間 / エントロピー / フラクタル / フラクタル / エルゴート理論 / 写像空間 |
Research Abstract |
本研究の目的は、トポロジーの主な研究対象である可分距離空間とその上の連続写像の力学的・幾何学的性質をトポロジー・位相力学系理論・エルゴート理論を駆使して総合的に研究し、カオス力学系に現れる複雑な不変集合の幾何学的構造を明らかにすることである。更には、位相力学系、幾何学的トポロジーおよび位相空間論の方法論を融合して、可分距離空間の原理的な構造を解明することである。一般に、連続写像の力学系は複雑なトポロジーを導くことが知られている。アトラクターをはじめとする不変集合は大変複雑な構造をしている場合が多く、そうした複雑なコンパクト距離空間の幾何学的構造は大変興味深い研究対象である。研究代表者は以前の研究で、位相エントロピーの評価からhereditarily indecomposable continua上には拡大同相写像は存在しないことを証明していた。 本研究の第一の課題は、トポロジーと位相力学系に関わる多くの問題のうちで、コンパクト距離空間の(連続体的)拡大的同相写像と核になる空間のindecomposabilityの関係を明らかにすることである。本研究では、非分解空間と拡大同相写像に関する最も一般的な定理の証明(非可算個のhandlesをもつ連続体を含まないという条件下でカオス連続体のindecomposabilityの証明)に成功した。また、アレキサンドロフ・ウリゾーンの距離化定理を応用して、拡大写像の拡大率とフラクタル次元に関する一般的な定理を得た。更には、2次元以上の多様体上の測度保存の力学系、及びランダムな可算個の可算点列に対して、それらを軌道上に実現する測度保存の力学系がいくらでも与えられた力学系の近くに存在することを証明した。これらの結果は、幾何学的トポロジーと位相力学系理論研究の進展に大きく貢献する結果となった。
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Research Products
(4 results)