2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19540112
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
塩谷 真弘 University of Tsukuba, 大学院・数理物質科学研究科, 講師 (30251028)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 吉弘 神奈川大学, 工学部, 教授 (10159452)
坪井 明人 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (30180045)
松原 洋 名古屋大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (30242788)
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Keywords | 数理論理学 / 集合論 / 無限組合せ論 / 巨大基数 / 強制法 / フィルタ / 飽和性 / 定常集合 |
Research Abstract |
Kunenによる次の定理は非常に有名である: 定理.Huge基数を含むモデルから出発して,強制法により"ω_1上にω_2-飽和な可算加法的イデアルが存在する"モデルをつくることができる. その後Kunen自身によるモデルの構成法は様々な形に変形され応用されている. 本研究ではまず,従来までの方法論とは異なる視点からKunenのモデルの新しい,より簡単な構成法を得た.これにより,Kunenの手法を変形することで得られていた種々のモデルにもより簡単な構成法がある可能性がわかった. これらの成果はRIMS研究集会「公理的集合論と集合論的位相空間論」で発表された. よく知られているように,KunenのモデルにおいてはいわゆるChangの予想(ω_2,ω_1)→→(ω_1,ω)の成り立つ.我々の新しいモデルでもChangの予想が成り立つことは容易に確かめられる. 同様のアイデアにより,Changの予想の3次元版(ω_3,ω_2,ω_1)→→(ω_2,ω_1,ω)の新しいモデルの構成も成功したものと確信している.これは、元々Foremanによって初めて構成されたものである.しかしForemanによる構成法では,4次元版のモデルの構成には非常な困難があることが知られている.我々の方法を発展させることにより,未解決の4次元版のモデルも得られるのではないかと期待している.
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