2009 Fiscal Year Self-evaluation Report
Global construction of pleating coordinates of Teichmuller spaces and its applications
Project/Area Number |
19540194
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Basic analysis
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
KOMORI Yohei Osaka City University, 大学院・理学研究科, 准教授 (70264794)
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Project Period (FY) |
2007 – 2010
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Keywords | 複素解析 / リーマン面 / クライン群 |
Research Abstract |
クライン群GとはPSL(2,C)の離散部分群であり、一次分数変換によってリーマン球面に等角に作用する。Gが単連結な不連続領域Uを持つとすると、商空間U/GはUの等角構造からリーマン面になる。一方リーマン球面を理想境界とする双曲3次元空間H^3を考えると、Gはポアンカレ拡張によってH^3に等長的に作用する。ここでリーマン球面におけるGの極限集合の、H^3における凸閉包Cを考える。するとCはH^3からの誘導距離により双曲平面と等長になるので、商空間C/GはCの双曲構造からリーマン面になる。このようにして得られた2つのリーマン面U/GとC/Gは同相で、特に種数がgで穴の数がnとすると、(g,n)型のリーマン面のタイヒミューラー空間の2点を表すことになる。この2点間の距離を評価したい。 またCは双曲曲面の構造を持つが、一般にはH^3の測地線層に沿って折れ曲がったプリーツ面になっている。この測地線層をクライン群Gのプリーツ不変量という。つまりリーマン面C/G上には、折れ曲がった角度を測度とする、測度付き測地線層の構造が付加されている。広いクラスのGにおいては、リーマン面C/Gの等角構造からGが決まる。よってGのプリーツ不変量からリーマン面C/Gの等角構造を特徴づけることを問題としたい。 以上より本研究主要な目的は次の2つの問題である。 (1)クライン群Gから定まる2つのリーマン面U/GとC/Gの違いの評価。 (2)クライン群Gのプリーツ不変量によるリーマン面C/Gの等角構造の決定。
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