2007 Fiscal Year Annual Research Report
ミニマイジング・ムーブメントを中心に変分問題微分方程式等における諸問題の研究
Project/Area Number |
19540212
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
菊地 光嗣 Shizuoka University, 工学部, 教授 (50195202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 扇丈 静岡大学, 工学部, 准教授 (50273165)
星賀 彰 静岡大学, 工学部, 准教授 (60261400)
足達 慎二 静岡大学, 工学部, 准教授 (40339685)
中島 徹 静岡大学, 工学部, 准教授 (50362182)
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Keywords | ミニマイジング・ムーブメント / 変分問題 / 非線形偏微分方程式 / 発展方程式 / 幾何学的測度論 |
Research Abstract |
本年度の計画は,変分問題,微分方程式,幾何学的測度論の研究の最新の情報を収集し特にこれらの交錯する分野における状況について調査し,国内外におけるミニマイジング・ムーブメントの研究の情報も収集することであった。そのため解析学関係を中心に幾何学関係や数値解析関係を含む図書を10数冊購入した。また,研究代表者の菊地は熊本大学,神戸大学,愛媛大学などを訪問し熊本大学教授三沢正史氏,神戸大学准教授石井克幸氏,同講師白川健氏,愛媛大学教授坂口茂氏,同准教授門脇光輝氏らと研究連絡を行った。このほか埼玉大学で開催された研究集会にも参加し埼玉大学教授長澤状之氏や参加していた金沢大学教授小俣正朗氏,ピサ高等師範学校教授Mariano Giaquinta氏とも研究連絡を行った。また流体の方程式について世界的に知名度のあるダルムシュタット工科大学教授Reinhard Farwig氏の来日の際に静岡大学を訪問してもらいこの方面の研究の最新の動静について情報提供してもらった。また富山大学の山口範和氏にも静岡大学を訪問して情報提供してもらった。 本件の研究目的の1つにミニマイジング・ムーブメントによる曲面の振動の研究があるが,今年度はこの問題と関連する問題として障害物のある振動方程式について成果を得た。今回得た結果は曲面ではなく弦の振動に関するものであるが,ミニマイジング・ムーブメント法により構成された近似解の極限は実際に方程式をみたす(解である)ことがわかった。この結果は8月に熊本県で開催された研究集会において発表した。なお,この方程式は過去に神戸大学の丸尾健二氏により吉田近似を用いて解かれているが,大学院生の協力を得て,ミニマイジング・ムーブメント法で構成した解は一般には吉田近似で構成した解とは異なっていることもわかった。
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Research Products
(6 results)