2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19540274
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
木舟 正 The University of Tokyo, 宇宙線研究所, 名誉教授 (40011621)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉越 貴紀 東京大学, 宇宙線研究所, 准教授 (30322366)
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Keywords | 超高エネルギーガンマ線 / 宇宙線 / 宇宙線の起源 / 粒子天体物理学 / 宇宙の非熱過程 / 宇宙線の伝播 / 超新星残骸 / 活動銀河中心核 |
Research Abstract |
「超高エネルギーガンマ線天文学の全貌」の考察を行う出発点として、海外の研究協力者との総計4人による共著論文として、超高エネルギーガンマ線天文学の現状と将来についてのレビュー論文(英文タイトル"High Energy Astrophysics with Ground Based Gamma-Ray Detectors")を作成している。その内容は、1.Introduction 2.Detection Methods and Instrumentation 3.Status of the field 4.Next Generation of Ground-Based Detectors 5.Conclusionから構成され、第2章に於いて、超高エネルギーガンマ線を観測する望遠鏡装置の性能をまとめ、第3章の4つの節(3.1源のカタログ3.2銀河系内源3.3銀河系外源3.4物理の基本法則、宇宙論)によって、超高エネルギーガンマ線天文学の現状の全貌を考察し、第4章で超高エネルギーガンマ線の将来を展望している。この共同作業では、特に、3.1節Catalogue of TeV Sourcesに於いて現在までに観測されている超高エネルギーガンマ線源を整理し統一的な観点からカタログとしてまとめる作業を担当した。その作業に平行しつつ、得られた結果に基づいて、 1.近傍銀河に閉じ込められた宇宙線と超高エネルギーガンマ線放射との関係を考察しつつ、近傍の普通銀河(normal galaxy)で生成されている宇宙線強度とその結果放出されるガンマ線強度の推定を行い、普通銀河からの超高エネルギーガンマ線検出の可能性を論じる。 2.磁場の局所的な変動を考慮したジッター放射が超高エネルギーガンマ線源に存在している可能性を論じるなど、これまで十分に吟味されていない放射機構についてのモデルを構築する。 3.宇宙線の天の川銀河内の伝播とガンマ線スペクトルのべキとの関係について考察し、銀河全体からの超高エネルギーガンマ線放射の量を評価する、などの検討を開始した。
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Research Products
(3 results)