2009 Fiscal Year Annual Research Report
クラウンエーテル・マイクロチップ化学プラントによる二重ベータ崩壊同位元素濃縮
Project/Area Number |
19540300
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
硲 隆太 Hiroshima University, 大学院・工学研究科, 講師 (00379299)
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Keywords | 実験核物理 / 素粒子実験 / 化学工学 / 同位体分離 / マイクロ・ナノデバイス |
Research Abstract |
(1)クラウンエーテルの違いによる効果(DC18C6と18C6)(2)温度効果(常温20度、低温2度)(3)溶媒による効果(クロロホルム、ジクロロメタン)等、最適条件の確認を実験補助員の採用により作業の効率化を図り、昨年度来、懸念事項であったカルシウム濃度測定を約0.1mLの試料量でpptレベルの微量測定可能なICP-OES最新機器利用により自前で測定可能とし、同位体比測定を除き、実験システムを確立した。 一方、上記バッチシステムに加え、マイクロチップでの実験に当り、反応速度が速く・密度測定により最適条件の確認の容易な^1H^3H(gas)+^1H_2^<18>O(liquid)<->^1H_2(gas)+^1H^3H^<18>O(liquid)の気液2層同位体交換反応を利用し、トリチウム水の代わりにまず重水で、マイクロチップ合流部:流路長20mm幅194(気)64(液)μm深90(気)22(液)μmを用い、実験を行った。本テストにより20mmの合流長(比界面積係数が約80/cm)でも十分に重水での上記交換反応が有効であることが判明し、重水の流速を約17分の1に減速(9.65μl/min→0.57μl/min)することにより、さらに交換反応を1%から3%まで向上させることに成功した。今後、本テストにより判明した流速への依存性、流路長、温度、触媒等の最適条件の確認を実施し、本実験の液液抽出反応に結果を還元する。一方、現流速では、1ccのプロセスに各々、100分から1日時間を要するため、チップ壁面の親水疎水加工による2層流の多段化及びポンプの最適化も行う予定である。
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Research Products
(4 results)