2009 Fiscal Year Annual Research Report
抗タキソールモノクローナル抗体を反応場としたタキソールの合成
Project/Area Number |
19550114
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
上里 新一 Kansai University, 化学生命工学部, 教授 (50111969)
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Keywords | 抗タキソールモノクローナル抗体 / ハイブリドーマ / 抗体反応 / ニュートラルロスキャン / MS / MS法 |
Research Abstract |
1)抗taxolモノクローナル抗体のクローニング 2'-succinyltaxol-RSAをBalb/cマウスに感作させ、抗体価の上昇が確認された4週間目に、脾臓を摘出し、ミエローマ細胞との細胞融合、HATセレクションを行った。拡大培養とクローニングを繰り返し、4種類のtaxol認識抗体産生ハイブリドーマを得た。しかし、拡大培養過程で抗体価が低下した。これらを別々にヌードマウスに腹腔内投与し、得られた腹水をProtein A Sepharose 4 Fast Flow columnを用いて目的とするIgG抗体の単離を試みた。抗体の抗体価は低かったので、IgG_1抗体との結合性が高いProtein G Sepharose 4 Fast Flow columnを用いてIgG抗体の単離を試みたが、目的の抗体を獲得することはできなかった。次に、ハイブリドーマを、CELLine CL 1000高密度細胞培養容器を用い、基礎培地としてRPMI1640培地を使用して培養し抗体を得たが、精製過程で抗体価が低下した。基礎培地にGIT培地を用いても同様であった。結論として、今回得た抗taxolモノクローナル抗体産生ハイブリドーマの抗体産生能は低かったか、抗体自身が不安定であったか、いずれかであろうと推定している。 2)質量分析法を利用した2'-succinyltaxol-RSA複合体の形成確認 2'-succinyltaxol-RSAを、トリプシン消化等により、ペプチド断片混合物に誘導した。これを、API3000とXTerra MS C8カラムを用いて、ニュートラルロススキャン及びMS/MS測定した結果、ペプチドに2'-succinyltaxolが結合したピークに相当するm/z:1730.2が観察された。この方法は、ハプテン-タンパク複合体形成確認の新法となると考えている。
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Research Products
(3 results)