2009 Fiscal Year Annual Research Report
看護実習用患者ロボットのための人間感情モデルの確立とカオス制御による個性創出
Project/Area Number |
19560254
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
見浪 護 University of Fukui, 大学院・工学研究科, 教授 (80262608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前 泰志 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 准教授 (50304027)
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Keywords | 患者ロボット / 静脈注射実習 / 感情モデル / カオス / 個性創出 / 3次元位置・姿勢実時間認識 / 看護実習 / 実時間認識 |
Research Abstract |
目的の概要 本研究の目的は,「人間相手の医療行為を模擬的に実習できる人間の個性と感情を工学的に具現化した看護実習用患者ロボットの研究開発」である.人間の感情モデルの確立とカオス制御による個性創出のための基礎研究を行う. 本年度(平成21年4月1日~平成22年3月31日)の研究成果 【感情・行動表現の人間的多様性の実現】担当:見浪護 前年までの研究で提案しているニューラルネットワーク組み込み型微分方程式により複数のカオスが発生することを確認した.この独自のカオス発生メカニズムを用い,さらに遺伝的アルゴリズムを用いた複数カオスの発生を可能とするニューラルネットワーク(N.N.)の結合係数の探索を行い,現時点で2種類のカオスを発見した.この微分方程式を組み込んだ患者感情内部モデル表現を構築し,さらに患者ロボットの感情表現や身体の運動表現に連動させることで患者ロボットの人間的動作表現の幅を広げ,人間的多様性をロボットに組み込むことに成功した. 【ロボットの運動学的冗長性を利用した動作表現の可能性の検討】担当:見浪護 人間は注目する対象物を見つめつつ歩行して移動したり,姿勢を変更したりする.このような複数のタスクの同時実現は人間の構造的特徴である運動学的冗長性を利用した運動表現であり,形状制御の基本的な問題である数学的モデルに基づく複数タスクの同時実現の実現可能性の検討を行う必要がある.検討を行った結果,実現可能性を保証する十分条件ロボットを構成するリンク機構の部分的構造が特異形状に陥っていないことであることを明らかにした. 【ロボットが人間の顔の位置・姿勢を実時間で認識する方法の確立】担当:見浪護 人間の顔を含む頭部の位置の3変数と姿勢の3変数をビデオカメラの信号の送信速度(1画面あたり33ms)に遅れることなく計測する機能は,患者ロボットが看護学生の注射トレーニングを観察・評価する上で基本的な要素技術である.すでに「1-step GA」提案した実時間最適化手法により計6変数の実時間計測が可能であることを確認した.
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Research Products
(6 results)