2007 Fiscal Year Annual Research Report
都市流域における排水系統の整備と水環境の生態リスク管理に関する研究
Project/Area Number |
19560553
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
市木 敦之 Ritsumeikan University, 理工学部, 准教授 (90268152)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
VICTOR Muhandiki 立命館大学, 理工学部, 講師 (10388118)
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Keywords | 生態リスク / セスジユスリカ / 水質 / 大気 / 底質 / 排水系統 / ラオス国ビエンチェン市 / PAHs |
Research Abstract |
本研究では、琵琶湖南湖流域における市街地とラオス国ビエンチャン市を対象として、都市排水系統内に排出される汚濁物の動態とそれらが底生生物に及ぼす生態毒性を明らかにすることを目的としている。大別して(1)実態調査,(2)生態毒性試験,(3)調査結果の解析の3テーマについて研究を実施した。 (1)実態調査 以下の概要にて現存調査Aおよび現存調査Bを行った。 ・現存調査A:大気現存量調査(都市幹線道路近傍の大気浮遊汚濁物現存量の把握):琵琶湖南湖流域における名神高速道路および国道1号線沿道 ・現存調査B:汚濁物の晴天時・雨天時流出調査:ラオス国ビエンチャン市 (2)生態毒性試験(都市面源汚濁物質の生態毒性試験) 上記(1)の調査地点の中から、特に都市面源の生態リスクが考えられる道路塵埃を、試料底質としてセスジユスリカに暴露させることにより、生態毒性試験を行った。試験区と対照区のデータより、底質におけるPAHs等の微量有害物質含有率とセスジユスリカの羽化率・産卵率等のエンドポイントとの関係について考察した。 (3)調査結果の解析 各汚染物質について、懸濁態を中心に粒径レベルにまで踏み込んで、大気現存量と流出負荷量の変化を、降雨特性との関係で解析し、定量化を図った。また、都市面源に含有されるPAHs等の微量有害物質の現存特性や流出特性を明らかにするとともに、発生源に近い都市環境堆積物がセスジユスリカの羽化率や産卵率を大きく低下させるなどの生態毒性を明らかにした。
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Research Products
(6 results)