2007 Fiscal Year Annual Research Report
軟X線によるナノSi核形成と連続したレーザ照射による低温結晶化ダイナミクス
Project/Area Number |
19560667
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
松尾 直人 University of Hyogo, 工学研究科, 教授 (10263790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
部家 彰 兵庫県立大学, 工学研究科, 准教授 (80418871)
宮本 修治 兵庫県立大学, 高度産業科学技術研究所, 教授 (90135757)
天野 壮 兵庫県立大学, 高度産業科学技術研究所, 助教 (50271200)
望月 孝晏 兵庫県立大学, 高度産業科学技術研究所, 教授 (80101278)
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Keywords | レーザ・プラズマ軟X線 / エキシマ・レーザ / 擬似結晶核 / poly-Si / a-Si / ダイナミクス / 薄膜トランジスタ / 柔軟型表示装置 |
Research Abstract |
薄膜トランジスタ(TFT)の基板材料として非晶質シリコン(a-Si)薄膜に替わり、多結晶シリコン(poly-Si)薄膜が検討されている。poly-Si薄膜を作製する結晶化法として、エキシマ・レーザ(ELA)、グリーン・レーザ、熱プラズマジェットによりa-Si薄膜を溶融・結晶化する技術や、電気炉を使用した500〜600℃の固相結晶化が研究されている。しかし、将来の柔軟型表示装置を支える基板上においては、従来の高温過程によるpoly-Si薄膜の作製法では、基板を劣化させる問題を生じる。レーザ・プラズマ軟X線(LPX)照射による擬似結晶核形成過程によりELAによる粒成長過程を低エネルギーにする事が本研究の目的である。本期間において、結晶化の動的過程を解明する。19年度において明らかになった事は以下の点である。1.LPX照射を前処理としたELAの実験から、LPXのフォトン数が大きい程、結晶化する割合が大きい事、ELAの結晶化開始の臨界エネルギー密度を下げられる事が明らかになった。2.LPX照射中の基板温度が50-200℃である事から非溶融、即ち固相状態で核形成を生じる。3.LPXでは数%の結晶化率であるが、放射光施設(NewSUBARU)での短尺アンジュレータによる実験より軟X線でも輝度が大きければ70-80%の結晶化率を得られる事が明らかになった。He/Neレーザの同時照射によるその場測定でもこの事は支持される。今後更に、光透過率の変化、TEM観察により結晶成長過程のダイナミクスを明らかにする。
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Research Products
(3 results)