2007 Fiscal Year Annual Research Report
筋収縮制御とサルコメア心正にわるC-タンパクのたな分子能の解明
Project/Area Number |
19570067
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
佐藤 成樹 Chiba University, 大学院・理学研究科, 助教 (40261896)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 啓一 千葉大学, 大学院・融合科学研究科, 教授 (70053361)
伊藤 光二 千葉大学, 大学院・融合科学研究科, 講師 (50302526)
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Keywords | C-タンパク / MyBP-C / 筋収縮 / ミオシン / アクチン / 骨格筋 / 心筋 |
Research Abstract |
C-タンパク質(MyBP-C)は横紋筋に特異的なミオシン結合タンパク質で,心筋型,速筋型,遅筋型の3種類のアイソフォームが存在する。これまでの研究によりC-タンパク質のC末端側領域にミオシンロッドとコネクチンに対する結合部位が,またN末端側にもミオシンのS2領域に結合部位が存在することがあきらかにされ,C-タンパク質はコネクチンと結合しミオシン線維束をタガのように巻くことでその束の形成と安定化に寄与すると考えられていた。一方,アクチン線維とも相互作用する事が知られていたが,その結合領域や生理的意味は不明であった。 そこで本研究はサルコメアの維持、安定化や筋収縮におけるC-タンパク質の役割を明らかにするために,第1に心筋型,速筋型,遅筋型C-タンパク質のN端側ドメインを大腸菌発現系を用いて作製し,共沈実験法によりアクチン線維との相互作用を調べた。その結果,速筋型>心筋型>遅筋型の順にアクチン線維との結合が強いことが明らかとなった。次に,心筋型と速筋型のC-タンパク質のN端側領域をさらに断片化してアクチン結合の機能的最小単位を解析した。その結果,心筋型では最もN末端側のドメイン0からプロリン、アラニンに富む領域を経てドメイン1の間の領域がアクチン結合部位の候補になった。一方,速筋型ではドメイン1とドメイン2の間のリンカー部位からドメイン2の一部を含む95アミノ酸の領域が結合部位であることがわかった。これらのことから,C-タンパク質のアイソフォームにより,それぞれアクチン結合部位が異なることが明らかとなった。
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Research Products
(5 results)