2008 Fiscal Year Annual Research Report
青色光ならびに赤色光に対するペチュニアとトマトの開花及び茎伸長応答機構の解明
Project/Area Number |
19580023
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
福田 直也 University of Tsukuba, 大学院・生命環境科学研究科, 講師 (80251023)
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Keywords | ペチュニア / 花成 / 光質 / 花成関連遺伝子 / ジベレリン / サイトカイニン / 主茎伸長 / FT遺伝子 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ペチュニアを主材料として、赤色光と青色光に対する作物の生理反応機構の解明を行う手がかりを得ることにある。 昨年度の本研究では、花成に関する植物ホルモンの影響につて、べチュニアの場合、GAが成初期段階において促進的に作用することが、赤色光下でGAは開花まで誘導することができなかったものの、本年度の研究において、赤色光下でも外生サイトカイニンを与えた場合にペチュニアの開花を誘導することに成功した。また、ペチュニアのFT遺伝子クローニングを実施し、その候補遺伝子であるPeFT3の全長解読に成功した。この遺伝子について、ペチュニアにおける発現解析を行ったところ、赤色光下において発現量が抑制される傾向があった一方、サイトカイニン処理により発現が誘導される可能性が示唆された。更に、この遺伝子について、その機能を解明するためにアラビドプシスの野生型およびFT欠損変異体ヘの導入を試み成功した。また、サイトカイニン処理の効果について確認したところ、0.1mM程度の低濃度でも赤色光下において花成を誘導できることが示した。このサイトカイニンの効果については、平成20年度園芸学会秋季大会において発表した。 トマトについては、青色ならびに赤色LED下にいおて栽培試験を行い、花成誘導ヘの光質の影響を再評価した。その結果、ぺチュニアと葉逆に青色光大において花成が抑制される一方、赤色光下において、花成が促進されることが判明した。 現在,ペチュニアの花成誘導と光質の影響に関する論文を投稿中である. 今後は、全長解読に成功したPeFT3について,その機能を解明すベく,アテビプシスヘの組換え体の後代検定を行うとともに,光質に対する花成誘導反応が異なるトマトヘの導入,および,ペチュニアにおける過剰発現試験を行い,その表現形を観察する.
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