2008 Fiscal Year Annual Research Report
有機硫黄化合物に作用する酵素について-特異的な炭素-硫黄結合の開裂と形成-
Project/Area Number |
19580091
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
大城 隆 Tottori University, 工学研究科, 講師 (00233106)
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Keywords | Microbial desulfurization / Dibenzothiophene / indole / benzothiophene / Fucoidan |
Research Abstract |
3つの酵素反応からなるジベンゾチオフェン脱硫酵素系のうち、第一段階を触媒するDBTモノオキシゲナーゼ(Rhodococcus erythropolis D-1由来のDszC)の構造が明らかになり、アミノ酸配列の相同性が高いアシルCoAデヒドロゲナーゼと立体構造も似ていることがわかった。さらに、第二段階を触媒するDBTスルホンモノオキシゲナーゼ(Bacillus subtilis WU-S2B由来のBdsA)の構造も明らかになり、アルカンスルホン酸モノオキシゲナーゼと類似した構造をしていることがわかった。 好熱性脱硫細菌B.subtilis WU-S2B由来のDBTモノオキシゲナーゼ(BdsC)は、インドールに作用し、インジゴ生成反応を触媒する。本年度はBdsCのインドール誘導体、ベンゾチオフェン(BT)ならびにその誘導体への反応性を検討した。その結果、インドール誘導体の中では特に5-メチルインドールに対する活性がインドールよりも高いことが明らかになった。一方、BdsCは、BTへの活性は示さないものの、2-methyl BTに対してDBTの2倍の活性を有することが明らかになった。 硫酸化された多糖として海藻が生産するフコイダンが知られている。今年度はオキナワモズク由来フコイダンを分解資化できる微生物をスクリーニングし、3種類の微生物菌株を単離できた。そのうち、2株は難培養性微生物とされていたLuteolibacter属であることが、16S rRNA遺伝子解析の結果明らかになった。3菌株ともフコイダン分解酵素は菌体内に存在し、フコイダンの低分子化とともに還元末端の遊離を確認することができた。
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Research Products
(2 results)