2008 Fiscal Year Annual Research Report
植物葉緑体のマグネシウムイオン膜輸送タンパク質の分子機能解析
Project/Area Number |
19580126
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
石嶌 純男 Kyoto Prefectural University, 生命環境科学研究科, 准教授 (70184520)
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Keywords | マグネシウムイオン / 膜輸送タンパク質 / 葉緑体 / リポソーム / シロイヌナズナ |
Research Abstract |
1植物Mg^<2+>膜輸送タンパク質recombinant proteinの調製 シロイヌナズナArabidopsis thanliana由来のCorAファミリータンパク質AtMRS2-10を大腸菌で発現し、精製した。N末端にHisタグを保持したままのもの、およびHisタグを切断したものともにMg^<2+>輸送活性を示した。今後、葉緑体輸送シグナルを欠いたrecombinantタンパク質も作成、精製して、Mg^<2+>輸送活性を比較する計画である。 2Mg^<2+>膜輸送タンパク質活性測定システムの構築とキャラクタリゼーション Recombinantタンパク質をリポソームに組み込み、外液にMg^<2+>を加えて一定時間インキュベーションしたのち、リポソーム内のMg含量を原子吸光分析法を用いて測定した。あらかじめ、リポソーム内外に正電荷イオンの濃度勾配をつくることにより、Mgの取り込みを観測することに成功した。AtMRS2-10のMg^<2+>輸送活性は、 ヘキサンコバルトによって阻害され、細菌のCorAタンパク質と共通の性質をもつことが示された。 3大腸菌Mg^<2+>膜輸送多重変異株の作成 大腸菌においてMg^<2+>輸送に関与すると考えられる4つの遺伝子に注目し、それらの多重変異株を作成した。一部の多重変異株の成長が、外液Mg^<2+>に依存することを見出した。今後、外来遺伝子による相補性実験を行い、これらタンパク質のMg^<2+>輸送機能を検討する計画である。
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