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2009 Fiscal Year Annual Research Report

捕食性オサムシの生活史形質と個体生態研究による遅れのない密度依存性の機構の解明

Research Project

Project/Area Number 19580166
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

前原 忠  The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 助教 (10251422)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 鎌田 直人  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (90303255)
Keywordsクロカタビロオサムシ / 越冬中の捕食 / 大発生の終息
Research Abstract

ピットフォールトラップを用いたクロカタビロオサムシ成虫生息密度調査では,2009年の成虫発生数がそれまでより極端に少なくなり生息密度が計算できなかった.単純にトラップに捕獲された成虫数を比較すると,100トラップ・24時間あたりの捕獲数は2007年8月636.7個体,2008年8月10.0個体,2009年8月0.4個体となった.2007年の大発生時に比べ約1600分の1の捕獲劾率であった.
2008年秋から2009年夏までの地中におけるクロカタビロオサムシ成虫の越冬消失率を調べるために,成虫の脚にナイロン製釣り糸を括り付けて2008年秋に地表から約30cmの深さに埋設した.供した個体数は22個体であった.2009年7月に実験個体の掘り出しを行った.実験を完了できたのは21個体分であった.生き残った個体はわずか1個体のみであった.その他は全て糸に脚だけが括り付けられた状態で掘り出され,その周辺にその他の脚や鞘翅などが散らばっている状態で掘り出された.越冬成虫の消失率は95.24%であった。状況から判断して捕食された可能性が高いと推察された.
2008年までの調査実験結果から計算された越冬中における消失率は95.5%にのぼり,そのうち31.25%が病気による消失率と計算され,残りの64.25%が原因不明であった.今年度の調査結果から野外における越冬中のクロカタビロオサムシは高い捕食圧に晒されていることが明らかとなったため,原因不明の消失のほとんどは捕食者による捕食によって消失したものと推定できる.別の調査においてモグラ類・トガリネズミ類の生息が確認されている。これらがクロカタビロオサムシの捕食者となっている可能性が高いと考えられる.

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Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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