2007 Fiscal Year Annual Research Report
木材腐朽に関与する新規糖タンパク質の分子生物学的解析と環境汚染物質分解への利用
Project/Area Number |
19580196
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
田中 裕美 Kinki University, 農学部, 教授 (30140338)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榎 章郎 近畿大学, 農学部, 教授 (80027169)
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Keywords | 白色腐朽菌 / 水酸化ラジカル / Phanerochaete chrysosporium / 木材腐朽 |
Research Abstract |
強力なリグニン分解菌として知られ、また全ゲノム配列が発表されている白色腐朽菌P.chrysosporiumをブナ木粉添加培地で培養し、菌体外に分泌される水酸化ラジカル生成物質を回収した。その後、Sephadex G-50によるゲルろ過クロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィーによって精製した水酸化ラジカル生成物質を、Tricine-SDS-PAGE後、PVDF膜にプロッテイングし、バンドを検出した。このバンドのN末端アミノ酸配列および内部配列を解析した。このアミノ酸配列とNational Center for Biotechnical Information (NCBI)などのデータベースに対して、TBLASTNを用いて相同性検索を行ったが、相同性のあるタンパク質は検出されなかった。しかし、P.chrysosporiumのゲノムデータベースに対してTBLASTNを用いて検索を行ったところ、ゲノムscaffold 2 の配列中に高い相同性を示す配列が検出された。そこで、その配列を用いてプライマーを作成し、RACE-PCR産物をクローニングすることによって、水酸化ラジカル生成物質のタンパク質部分をコードする遺伝子glp1とglp2を得た。さらにこれらの遺伝子の5'末端および3'末端の非翻訳領域を解析しcDNAの完全長およびゲノムDNA遺伝子の全配列を明らかにしようとした。Gene Racerを用いたRACE法により、glp1の5'末端および3'末端、glp2の3'末端を明らかにすることができた。
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Research Products
(3 results)