2008 Fiscal Year Annual Research Report
青果物物流におけるRTCの利用拡大と情報システム化に関する研究
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19580260
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Research Institution | Rakuno Gakuen University |
Principal Investigator |
尾碕 亨 Rakuno Gakuen University, 酪農学部, 教授 (70275486)
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Keywords | RPC / プールマネージメント / プファンドジュステーム / クリアリングプファンドジュステーム / 紛失防止システム |
Research Abstract |
平成20年度は、ヨーロッパの青果物流通で利用されているRPCの利用の現状、特に、RPC循環において不可欠である紛失防止システムについて、わが国の青果物流通でも近年利用が増えてきているプールマネージメント会社によるRPCの紛失防止システムを中心に考察した。 その結果、第1に、ヨーロッパでは、RPCの循環における紛失防止システムは、プファンドジュステームに始まり、RPC利用が急速に増大していくなか利用者のプファンドの負担軽減策としてプファンドクリアリングジュステームと言われる新たな紛失防止システムなどの導入が進められてきた。さらに、近年では、インターネットやRFIDなどを導入した紛失防止システムを導入しているプールマネージメント会社も登場しつつある。第2に、これまでヨーロッパでRPCに関わる関係場所(プール会社・産地・市場・小売)で調査をおこなったが、そこでのRPC利用に関する基本的スタンスは、どの調査先でもRPCの循環は、紛失防止システムなしには考えられないという当然(当たり前)の共通認識があった。第3に、わが国の青果物流通でのRPCの利用は今回が初めてではない。1970年代にも積極的におこなわれた。しかし、RPC紛失が多く、減少停滞していった経緯がある。わが国の青果物流通でRPCプールマネージメントをおこなっているX社とY社の紛失防止システムについて外観する限り、現状では、RPCの紛失防止システムが十分機能しているとは言い難いと思える。RPCの循環にとって紛失を最小限にすることが重要であることは繰り返すまでもないことである。紛失防止システムが不十分な状態でのRPCの拡大は、RPCをゴミとして市場(流通)にまき散らすことになり、環境に貢献どころか環境悪化になる危険が高いと言える。 以上のことから、目本の青果物流通において、今後、一層RPCの利用を増やしていくためには、紛失防止システムの整備が急務であると考える。
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Research Products
(1 results)