2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19580264
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
清水 みゆき Nihon University, 生物資源科学部, 准教授 (90242370)
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Keywords | 食品ロス / 日付表示 / 食品廃棄物 / 食品廃棄動機 |
Research Abstract |
食品を廃棄する要因、目安等に関する消費者アンケートの結果では、全体の8割近くが期限を過ぎた食品の廃棄に際してもったいないという感情を持ちつつも「仕方がない」と廃棄している実態がある。具体的には肉・肉加工品(約65%)、魚介類(約50%)、乳製品(約45%)、調味料(約35%)の順で、期限を過ぎた食品を「経験則」によらず機械的に廃棄している割合が高い。臭いをかぐ、口に含むなど経験則は菓子、パン類では比較的高く約75%にのぼる。 全体の傾向として、加工度の高い食品は経験則を活かして廃棄する場合が多く、加工度が低く生鮮に近いものほど期限で機械的に廃棄する傾向が表れている。 また、期限表示のうち、賞味期限についての正しい意味を理解している消費者は全体の45%であり、「期限を過ぎても食べられる」という理解は80%近くありながら、その期限が未開封の状態である場合の期限という理解はほとんど得られず、一度開封した状態で、未開封の期限を目安に保存しているという実態が明らかとなった。食品表示の理解は目に見える期限だけが先行し、その他の情報はほとんど消費者に届いていない。同様に食品メーカーがどんな基準で期限を設定しているかは問い合わせない限り理解されない。期限後も食べられること、メーカーの基準設定は腐敗が始まる時期を100とするとその半分の期限で設定されることが多く、こうした情報の共有と、さらにはより小口化した調味料などの商品化も、食品ロス削減のためには有効な手段となると考えられる。
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Research Products
(1 results)