2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19580292
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
中島 教博 Utsunomiya University, 農学部, 准教授 (10008055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柏嵜 勝 宇都宮大学, 農学部, 講師 (00282385)
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Keywords | カンピョウ / 高品質化 / 人工乾燥法 / 自動切削機 / 品質評価法 |
Research Abstract |
1.カンピョウの自動切削の開発 ユウガオ果実の切削部及び非切削部の形状及び硬度差について把握した。ユウガオ果実は、個体差が大きいが凡そ表面から中心方向6〜7割が切削可能な部分であり、これより内部が子実部、つまり非切削部である。切削時の切削抵抗を推定するために、表面に対して垂直及び水平方向の硬度を把握した。表皮付近の周方向の硬度は500〜600gfであり、これが内部に向うに連れて漸減し、切削限界では100〜200gf、これより内部の子実部では50〜100gfであった。硬度を切削抵抗の変化として捉えることによって、切削部と非切削部(子実部)の判別が可能になると考えられる。また、切削基礎試験装置の試作を行い、ユウガオ果実の切削時の回転速度を変化させ、切削抵抗および反力などを明らかにするものである。 2.カンピョウの乾燥方法の開発 慣行法である天日乾燥について生産農家において調査し、その乾燥条件を把握した。また実験室では真空乾燥槽内圧力とカンピョウ周囲の温度を一定制御し、その適正な条件について検討した。カンピョウ付近の温度は60℃以上に制御したが、乾燥初期は20℃前後の低温と維持し、カンピョウの品温が40℃を超えるのは周囲の制御温度80℃でも乾燥開始から40分後、周囲温度60℃では80分後であった。以上のようにおおよその乾燥特性を知ることはできたが、一方で重量計周辺の温度が高くなり、また現重量計は精度も十分でないため、乾燥速度の測定には現重量計では極めて不適格であった。しかし、19年度は部品の調達が間に合わず(条件に合致する部品が見つからず)、実験に適合する装置の試作できなかった。そこで繰り越しを申請し、重量計にとって過酷な温度条件においても測定可能であり、精度も1ケタ向上した装置を試作し、同時に乾燥時のカンピョウ品温も計測可能な装置を準備し、20年度にはカンピョウの真空乾燥特性を検討できた。
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