2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19580299
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Research Institution | Miyagi University |
Principal Investigator |
松森 一浩 Miyagi University, 食産業学部, 教授 (00181793)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小黒 仁司 宮城大学, 食産業学部, 准教授 (70194529)
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Keywords | 不耕起栽培 / 栽植様式 / ダイズ収量 / 雑草生育 / 播種機改良 |
Research Abstract |
【穴播き式不耕起播種機の精度向上】(1)垂直に回転する円盤に放射状に取付けた筒状の播種穴形成部(形成部)と、その先端に取付けた振り子状の凸子(凸子)を一体化し、播種穴を穿っ専用部とした。(2)2本の形成部の間を囲って種子留め・放出装置(種子留め部)を新たに設置した。(3)上記改良により、種子ホッパから出て形成部内を移動した種子は、播種穴落下直前には種子留め部にくる。(4)凸子が播種穴を穿って穴底から浮き上がると、形成部の回転方向前方(進行方向後方)の種子留め部内種子が放出され、穴内に落下する。(5)改良前は作業速度0.82m/sで19%あった欠粒率が14%まで低下した。0.9m/sでも15%だったが、作業機設計時設定の2粒率は40%しかなく、更なる改良が必要であった。種子放出位置を上方に移動したことで、種子放出部への土壌侵入問題は解決した。 【栽植様式の違いによる収量と雑草抑制程度の比較・検討】試験年は二毛作ダイズ播種期に雨が降り続いて慣行栽培でのダイズ播種を中止するなど、不耕起栽培の優位性が明らかになった。(1)栽培試験はいずれも不耕起で、a)条間74cm、株間20cmの標準、b)条間1・2の狭畦密植、c)条間1/2、株間2倍の狭畦標準、d)c)で種子を千鳥状に播種した狭畦標準千鳥を設定した。1株当り収量はd=>ac=>bとなり、5%水準で有意差があった。dは栽植密度が同等な他区と比較すると株当り収量が15%程度高まった。面積当り収量はb(100)に対しd(79)、a(70)、c(68)だが有意差は無かった。bは株当り収量の低さを生育株数の多さで補った結果である。(2)雑草乾物重は反復無しの調査でd(100)に対しc(136)、b(172)、a(175)となった。圃場表面を広く覆うはずのbで高い値を示したのは、個体生育量の劣悪さが影響したと推察される。雑草乾物重と面積当り収量の間に相関はみられなかった。
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