2008 Fiscal Year Annual Research Report
野外環境におけるハイパースペクトルセンサによる飼料作物の生育および栄養評価
Project/Area Number |
19580303
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
田中 勝千 Kitasato University, 獣医学部, 教授 (20146517)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉浦 俊弘 北里大学, 獣医学部, 教授 (30146518)
皆川 秀夫 北里大学, 獣医学部, 講師 (70146520)
嶋 栄吉 北里大学, 獣医学部, 教授 (40196457)
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Keywords | ハイパースペクトル画像解析 / 圃場マップ / スペクトル処理 / 空間処理 / PLS回帰分析 / 飼料作物 / 牧草 / トウモロコシ |
Research Abstract |
(1)ハイパースペクトルデータ解析支援ソフトの開発 ハイパースペクトル画像から飼料作物栄養成分マップを生成するための,解析支援ソフトウェアを開発した。このソフトウェアでは,初めに,取得したハイパースペクトル画像を位置情報と同期させ,規則的に配列させた。次に各区画のハイパースペクトルデータを収集し,飼料作物栄養成分の推定モデルに適用させて,各区画の栄養成分の推定値を求めた。その後,推定値に空間処理(セミバリアンス解析)を施すことで飼料作物栄養成分マップを生成した。 (2)飼料作物栄養評価のための最適波長の検討 ステップワイズ法を用いた重回帰分析,主成分回帰分析(PCR), PLS回帰分析および主成分分析を用いた階層型ニューラルネットワークの4つの手法により開発した。モデル検証の結果,大部分の成分でPLS回帰モデルが最も良好な結果を示していた。さらに,PLS回帰モデルの係数から,成分推定に強く反映されている波長領域を特定した。 (3)野外環境下における撮影方法および撮影時期の検討 これまで飼料作物自身の陰の影響を避けるために,センサに俯角をもたせていた。適切な俯角と対象物までの距離を確保することでセンサを鉛直下方に向けた場合と同等のデータを取得できた。その結果,他のリモートセンシングデータとの整合性が図られると考えられた。 (4)栄養成分と植生指数および光合成・蒸発散量との関係 トウモロコシの植生指数の推移を生育段階毎にとらえた。葉身部の反射特性は栄養成分および水分と関わりがあることから,栄養評価および収穫適期を推定できる可能性が示された。
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