2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19590437
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
川端 寛樹 National Institute of Infectious Diseases, 細菌第一部, 室長 (60280765)
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Keywords | ライム病 / マダニ / ベクターコンピテンス |
Research Abstract |
マダニ唾液腺へ接着するために必須のボレリア遺伝子単離を開始した。B.garinii北海道株、B.afzelii北海道株、およびB.japonica株を使用した。本研究では、本ボレリア株由来ゲノムライブラリーをT7ファージを用いて作成し、発現ライブリーを得た。発現ライブラリーはボレリアのゲノムを十分綱羅で切る範囲であることを確認済である。また唾液腺接着遺伝子の単離アッセイはバイオパンニング法を行い、接着に関与する可能性があるボレリア遺伝子の単離を試みた。 単離された遺伝子の推定アミノ酸配列をもとに、ゲノムシークエンス株データベースより相同遺伝子を同定した。ついでタンパク質の2次構造を定し、接着に関与すると考えられる表層抗原遺伝子として以下の遺伝子(BB0037,BB0616,BB0637,BB0646,BB0751,およびBBR26-family)を同定した。特にBB0616波機能不明のタンパク質であるが、推定シグナル配列の存在、および疎水性解析(SOSUI)で細菌膜タンパク質に提示されている可能性が強く示唆されたこと、マダニ因子であるTROSPA(T__-arget r__-eceptor of O__-uter s__-urface p__-rotein A__-)へのボレリア側接着因子であるOspA抗原と同様にrpoSによる制御を受けており(Caimano et al.2007)、マダニ体内では発現量が上昇している可能性が強く考えられたことから、我々の結果と併せて、BB0616がマダニ体内でのボレリアの挙動に深く関与していることが推察された。今後はBB0616の機能解析を主に進める予定である。
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Research Products
(10 results)