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2008 Fiscal Year Annual Research Report

転倒防止対策の費用効果分析

Research Project

Project/Area Number 19590516
Research InstitutionAichi Prefectural College of Nursing & Health

Principal Investigator

飯島 佐知子  Aichi Prefectural College of Nursing & Health, 看護学部, 准教授 (80389890)

Keywords医療安全 / 転倒防止 / 看護 / 医療経済 / 臨床
Research Abstract

1.目的:本年度は、転倒リスクアセスメントシート(以下、アセスメントシート)を改訂し、感度・特異度を改訂前後で比較し評価し、患者の転倒リスクと実施された転倒防止ケアの有効性を分析し、エビデンスに基づいた転倒防止対策を策定し、電子化およびマニュアルを作成することを目的とした。
2.方法:1)入院患者を対象とし9分類30項目による「改訂前シート」により転倒リスクをアセスメントし、22項目の転倒防止ケアを実施状況の調査票でデータを得た。2)「改訂前シート」を統計的に検討して項目を取捨選択し「改訂後シート」の作成をした.3)「改訂後シート」前向きで使用し、臨床上の妥当性と信頼性を検討し。看護師の評定者間信頼性を評価した.4)患者の転倒リスクと22項目の転倒防止ケアの関連と効果を統計的に分析した。転倒事例の根本原因分析により、転倒防止ケア実施における病院システム上の問題を分析した。
3.結果:「改訂前シート」の2191名のうち転倒者は55名(2.5%)であり、転倒予測は感度72.7%,特異度74.9%であった。多重ロジスティック回帰分析により7分類19項目が選択され「改訂後シート」を作成した.「改訂後シート」は1885名のうち転倒者は48名(2.5%)であり、感度81.3%,特異度80.7%であった.看護師評定者間の一致度は,κ係数は0.61〜0.80が22.4%で0.81〜1.00が75.5%で一致率が高く妥当性と信頼性のあるアセスメントシートが開発された。次に、リスク要因とケア数の相関では非転倒群(r=0.18)には有意な弱い正の相関があったのに対し、転倒群には(r=-0.11)相関がなかった。すなわち、アセスメントと実施された転倒防止対策のミスマッチにより転倒が生じていた。また、リスク要因に対してケア実施群が未実施群より転倒率が少なかったケアの組み合わせは、補助具ありで自力移動に対する3点ベット柵、ステッカー、安全帯の使用、薬剤の変更・調整であった。その他27組のリスク要因とケアの組み合わせが確認された。また根本原因分析を行った結果、リスクアセスメントやケア計画の立案方法の教育・訓練不足、ケアが正しく実施されているかのチェック機能の欠如、スタッフ間での転倒ハイリスク者の情報共有の欠如、転倒防止物品数の不足など安全管理システム上の問題が抽出された。これらの結果を踏まえて転倒防止マニュアルの作成とリスクアセスメントと連動した標準転倒防止計画の電子化を行った。

  • Research Products

    (2 results)

All 2009 2008

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 転倒予測のための転倒リスクアセスメントツールに関する文献的検討2009

    • Author(s)
      森田恵美子, 飯島佐知子
    • Journal Title

      陶生医報 25(掲載確定)

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 急性期病院における転倒防止ケアと転倒リスク要因の関連と効果2008

    • Author(s)
      飯島佐知子, 大木裕子, 森田恵美子, 下久保亮太, 他
    • Organizer
      日本医療病院管理学会、医療の質・安全学会, 他
    • Place of Presentation
      静岡、東京
    • Year and Date
      20081000-20081100

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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