2008 Fiscal Year Annual Research Report
データマイニングによる予防医学先行投資へのリスク予測と効率的医療資源配賦の検討
Project/Area Number |
19590526
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Research Institution | College of Heathcare Management |
Principal Investigator |
堺 孝明 College of Heathcare Management, 保健医療経営学部, 教授 (90389411)
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Keywords | データマイニング / Disease Management / 保健医療支出 / 予防医学 / リスク予測 |
Research Abstract |
I.研究目的を達成するための研究計画・方法 前回の研究でSHAに準拠した保健医療支出を推計し、次にOrdered Probitモデル情報源として得られたデータを、次のように処理・整理した。 (1)セグメント化と患者プロフィールを駆使し、患者データベースをデータマイニングする。 (2)最も予防効果の高い患者から最も低い患者までスコアー化してセグメントに分類する。 (3)予防行動水準をe、その決定要因をxとして、以下の予防行動関数を定義する。 e=a10+a11χ+ε…[1] ali:予防行動水準に与える影響を示す係数,ε:誤差項 予防行動の水準の決定因子としては、次のような変数が統計的有意な影響を与えた。運動習慣・体重管理・食事習慣の選択では、年齢・学歴・性差・地域差があることを明らかとなった。また、飲酒と喫煙に関しては、飲酒量の選択においては健康知識が、喫煙の選択においてはたばこ価格が重要であった。さらに個人レベルでの細かい対応を追及するため、データマイニングにより相関関係・因果関係を検索した。今回の研究で、データマイニングでパターン認識することで外生的シフト変数の検索を予測している。 I.予防政策の経済評価 予防行動水準は個人の選択変数であるため、予防政策の実施によって、この選択水準が変化する。 予防行動関数を定義すると、次のようになる。 e=a30+a31x+a32T+ε3…[2] a3ii=0,…,2:各要因が予防行動水準に与える影響を示す係数,ε3:誤差項 T:[1]式の予防行動関数を利用し、予防政策の実施を示す変数 予防政策の実施は、予防行動水準自体の改善を目的にしているため、その係数a32の符号条件はマイナスが期待され事となる。 さらに、予防政策効果を医療費節約分で測定する m=b30+b31y+b32e+φ3…[3] e=a30+a31x+a32T+ε3…[4] b3ii=0,…,2:各要因が医療サービス需要に与える影響を示す係数a3i i=0,‥,2:各要因が予防行動水準に与える影響を示す係数,φ3,ε3:誤差項,T:[1]式の予防行動関数を利用し、予防政策実施を示す変数[3],[4]より予防行動水準eの係数b32が統計的に有意となり、かつマイナスの符号を取る場合に、その予防政策の実施Tは医療費節約の点で効果が認められたことになる。このように、患者1人1人をターゲットに絞ることで、患者に付加価値医療サービスを提供することが可能となる。 現在、予防行動水準の結果より、予防政策の実施が医療費節約の点で効果が認められたか検討している。さらに、データマイニングによるセグメント化/クラスター化機能を組み合わせた手法により、満足度の高い高付加価値の医療提供の創出データを集積・解析中である。
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Research Products
(1 results)