2008 Fiscal Year Annual Research Report
進化分子工学技術を用いたアプタマーの作製とその臨床検査法への応用
Project/Area Number |
19590571
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
荒川 秀俊 Showa University, 薬学部, 教授 (70129807)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 賢一 昭和大学, 薬学部, 助教 (20347272)
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Keywords | アプタマー / SELEX / β-アミロイド / マイクロチップ電気泳動 / RNA |
Research Abstract |
本年度はヒト下垂体性性腺刺激ホルモン,HMG(human menopausal gonadotropin)を用いて、そのRNAアプタマーの作製を検討した。 その方法は、目的とするRNAと同様の塩基配列で、両端にPCR用プライマー結合配列(15塩基×2)とその間にランダムな30塩基の配列を含む60塩基の1本鎖DNAを設計した。そのDNAからPCRとT7RNAポリメラーゼによる転写反応により、RNAライブラリーを作製した。得られたRNAライブラリーからHMGに親和性を示すアプタマーをSELEX法により選別した。即ち、HMGとの複合体形成→複合体の分離→複合体から回収されたRNAをRT-PCRによりDNA増幅した。このDNAを鋳型として構築した新たなRNAライブラリーを第1世代として、一連の操作の繰り返しにより目的とするRNAアプタマーの作製を行った。 その方法としては、SELEX操作を世代毎に複合体形成時のHMG量や反応時間を制限して12世代まで行った。得られた各世代のRNAをマイクロチップ電気泳動により分析したところ、それらのRNAは非加熱条件においてエレクトロフェログラム上に1本のピークで検出されたが、加熱処理により高次構造を形成させるとその高次構造の違いから2本のピークが検出された。HMGの添加条件では後続のピークがより減少し、親和性が高いことが判明した。12世代までのRNAで検討したところ、第11世代のRNAが最も高い親和性を示し、HMGの検量線を作成することができた。その感度はHMG10ピコモルが精度よく検出することができた。本法は、ゴナドトロピン製剤中のHMG分析に応用した。
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Research Products
(1 results)