2008 Fiscal Year Annual Research Report
セレクチンリガンドを有するKL-6/MUC1分子の臨床病理学的意義
Project/Area Number |
19590898
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
横山 彰仁 Kochi University, 教育研究部医療学系, 教授 (30191513)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩本 博志 高知大学, 教育研究部医療学系, 助教 (60457398)
酒井 瑞 高知大学, 医学部附属病院, 医員 (40403886)
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Keywords | セレクチン / KL-6 / 汎発性血管内凝固症候群 / 成人呼吸促迫症候群 |
Research Abstract |
●血清およびBALF中のSLAK:血清SLAKは間質性肺疾患で上昇するが,感度は低く、ニューモシスティス肺炎や急性過敏性肺炎ではあまり上昇しないなど、KL-6の動態と大きく異なる場合がある。急性増悪やARDSでの上昇が顕著であった。BALFについては、IIPs、CVD-IP、HP、ARDS、Sar coidosisなどで測定したが、慢性hypersensitivity pneumonitisで高値であった他は、血清の傾向と顕著な差異はなかった。 ●SLAKがARDSにおけるDIC発症の予測因子となるか:ARDS患者46例、肺炎患者17例について年齢、性別、SLAK、KL-6/MUC1 carrying sialyl Lewis^x(SLXK)、KL-6、P-selectin glycoprotein ligand-1(PSGL-1)、LDH、CRP、人工呼吸器の設定、PaO2/FiO2、動脈血pH、APACH-IIスコアなどを検討した。現在論文を作成中である。 ●ヒトMUC1コア蛋白のトランスジェニックマウス:種々の手続きを経て昨年輸入することが出来、現在繁殖に成功している。ホモ接合体は致死的であるようで、現時点ではワイルドとヘテロのブリーディングペアで繁殖し、本マウスにおけるヒトMUC1遺伝子のスクリーニング方法も確立した。本マウスは通常のマウスでは検出されないKL-6が血清およびBALFについて、人と同程度の濃度で検出されることを確認した。今後、SLAKの発現の検討をはじめ、これまでできなかったKL-6の動態研究が可能となる。
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Research Products
(1 results)