2008 Fiscal Year Annual Research Report
注意欠陥多動性障害児への夏期治療プログラムの効果に関する脳科学的検討
Project/Area Number |
19591231
|
Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
山下 裕史朗 Kurume University, 医学部, 准教授 (90211630)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松石 豊次郎 久留米大学, 医学部, 教授 (60157237)
永光 信一郎 久留米大学, 医学部, 講師 (30258454)
|
Keywords | 注意欠陥多動性障害 / 夏期治療プログラム / 効果 / 評価尺度 / 認知機能検査 |
Research Abstract |
目的:ADHD児の夏期治療プログラム(Summer Treatment Program; STP)を行い、新しい評定尺度と脳科学的検討を行い、治療効果を評価した。 方法:平成20年8月11〜22日までSTP(2週間のデイキャンプ形式)に参加した小学校2〜6年の23名のADHD児(男児21名、女児2名)を対象とした。主な治療法は、エビデンスに基づくさまざまな行動療法で、評価尺度は、ADHD,反抗挑戦性障害スケールに加え、新しい評価法であるSDQ (Strength and Difficulties Questionnaire)、Brown ADD Scale、Impairment Rating Scale (IRS)をSTP前・後に保護者に記入を依頼した。脳科学的検討としてSTP前後にPCを用いた脳認知機能検査Cog Healthを用いた。Cog Healthは、12月もフォローアップを行った。 結果:STP前後で有意差を認めたのは、BrownADDスケールのとりかかり、多動・衝動性の改善、反抗挑戦性障害スコア改善、グループ別(低学年、高学年)初日と最終日の獲得総ポイントの有意差なし、グループ間の有意差なし。「決まり違反」回数は、両グループとも初日と最終日で有意差あり(P=0.008)。平成20年STPに参加した22名の前後で4つのすべてのタスク(単純反応、選択反応、遅延再生、作業記憶)の下位項目いずれかに有意な改善が認められ、特に作業記憶では、反応速度、正答率、反応遅れ、見込み反応ともに改善していた。
|
Research Products
(8 results)