2007 Fiscal Year Annual Research Report
悪性黒色腫患者の経皮免疫療法で誘導される細胞障害性T細胞のケモカインと走化の調節
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19591301
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
八木 宏明 Hamamatsu University School of Medicine, 医学部附属病院, 講師 (20242779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬尾 尚宏 浜松医科大学, 医学部, 助教 (50283354)
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Keywords | 細胞障害性T細胞 / 樹状細胞 / 経皮ペプチド免疫療法 / ランゲルハウス細胞 / 悪性黒色腫 / 免疫療法 |
Research Abstract |
悪性黒色腫を対象とした経皮ペプチド免疫療法(PPI)は簡便で非侵襲的な免疫アプローチである。実際の臨床試験では,7人のメラノーマ患者のうちの4人で病変のサイズを減らしたり腫瘍の更なる出現を抑制した。これらの臨床的効果は,縮小しつつある病変にテトラマー/ペンタマー陽性でin vitroにおける細胞障害性活性を有するCD8陽性T細胞が浸潤することによりもたらされることがわかった。PPIの副作用としてはメラノーマ患者での,白斑の出現を除いて,局所的にも全身にも毒性または自己免疫性を誘導しなかった。経皮免疫における実際の治療ではCTLが出現するだけではなく,いかに効率よく病変部に浸潤するかが重要である。皮膚悪性リンパ腫で得た知見と研究技術を活用して,ケモカインを介したCTLの細胞走化性についても研究をした。最初の段階としてメラノーマ特異的CTLのT細胞受容体Vbetaとケモカイン受容体の発現をテトラマーと表面抗原に対するモノクローナル抗体を用いて主にフローサイトメトリーで解析し,T細胞受容体Vbetaに関しては,患者ごとにある程度の偏りをもって出現していることがわかった。
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