2009 Fiscal Year Annual Research Report
標的移動に追従する物理フィルターを使用した強度変調治療放射線治療
Project/Area Number |
19591465
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
沓木 章二 Keio University, 医学部, 講師 (00234443)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
国枝 悦夫 慶應義塾大学, 医学部, 共同研究員 (70170008)
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Keywords | IMRT / 固体物理フィルター / 腫瘍追従装置 / 4次元CT |
Research Abstract |
本研究では、呼吸による腫瘍の移動に合わせて固体物理フィルターを動かし照射する腫瘍追従照射を目的としている。腫瘍を常に捕捉するために,物理フィルターが腫瘍に追従するようガントリーに取り付ける駆動装置(XYステージ)と制御ソフトウェアの開発をした。肺腫瘍において4次元CT画像より、腫瘍の動きを検出し、規定されたシーケンスで駆動装置コントローラに動きを転送する部分を開発した。呼吸による、胸郭の動きを検出するために、赤外線カメラ技術を用いて、リアルタイムに生体の位置情報を把握するものとした。呼吸追従装置の駆動部分の性能評価を行なった。4次元的な腫瘍移動を胸部外輪郭の変化と供に記録し、呼吸同期データとして利用した。赤外線カメラによって呼吸の動きを検知しながら撮影した肺早期癌のCTから、6相程度の呼吸相に対応して3次元CT画像のセットを得た。専用のソフトウェアを開発し、呼吸追従装置制御部に3次元の座標として各点の情報を入力した。肺腫瘍の動きを再現して、実際の呼吸追従装置動きをビデオ撮影して、追従性について解析ソフトウェアにて測定、評価した。同システムを用いて照射実験をおこなった。実際の照射に即してガントリーの角度などの情報を入力して、呼吸追従装置を2次元的に駆動した順調に稼働した。X線シミュレータを用いた駆動試験では、4D-CTから駆動データ作成、駆動まで順調に、正しく動作することを確認できた。 X線シミュレータ画像上で測定した目標点の軌跡からの移動精度の評価は、CT画像データ頭尾方向(X):11.3mm、左右方向(Y):1.6mmに対し、シュミレータデータX:5.5mm、Y:1.4mmの結果であることを確認した。 取付位置の問題から、拡大率2倍、すなわち約1/2の動きとなるため、11.0mm、2.8mmに相当する。測定誤差を勘案して妥当な値と考えら得る。
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