2008 Fiscal Year Annual Research Report
重症不全心に対するRNAiと超音波を組み合わせた新しい遺伝子導入法の開発
Project/Area Number |
19591643
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
吉川 義朗 Nara Medical University, 医学部, 講師 (40343420)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 都 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (00033358)
田村 大和 奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (20382301)
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Keywords | 循環器・高血圧 / 移植・再生医療 / 遺伝子 / 発現抑制 / 生理学 |
Research Abstract |
1.PLBに有効なsiRNAを複数作製し、in vitroで抑制効果を評価しているが有効なものは見つかっていない。 2.マーカー遺伝子と超音波用造影剤を用いて、生体内心臓での発現効率を比較するにあたり、新しい造影剤を用いて導入効率を検討している。 3.アデノウイルス・ベクターによるanti-PLBを遺伝子導入することにより、Ca^<2+> overload不全心の発生を予防することが可能であることをAM J Physiolに発表した。 4.本研究の一環として、大動脈遮断解除後の再灌流障害予防における水溶性カルパイン阻害剤の効果について、血液交叉灌流摘出ラット心臓を用いてメカノエナジェティクスから分析した。血液交叉灌流摘出ラット心臓標本を作製しK^+膿度30mEqの高カリウム心筋保護による心停止を行い、再灌流障害不全心を作成した。高カリウム心筋保護のみを行なった群(A群:n=8)と心筋保護液にSNJ-1945(600μmol/L)を添加し、さらに再灌流後もSNJ-1945(40μmol/L)投与を行なった群(B群:n=8)の2群間で比較検討した。結果は水溶性カルパイン阻害剤SNJ-1945を用いることによって虚血再灌流不全心の形成が抑制された。またSNJ-1945にはβ1受容体を介するpositive inotropice effect(副効用)を有することが示された。このことより、水溶性カルパイン阻害剤SNJ-1945の有する心筋保護作用の臨床応用への可能性が強く示唆された。(本成果は第13回病態と治療におけるプロテアーゼとインヒビター学会にて発表した。)
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Research Products
(2 results)