2008 Fiscal Year Annual Research Report
骨髄間質細胞の神経栄養効果と分化誘導作用 ーそのメカニズムと再生医療への応用ー
Project/Area Number |
19591697
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
中尾 直之 Wakayama Medical University, 医学部, 講師 (30301435)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
板倉 徹 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (40100995)
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Keywords | 細胞移植 / 幹細胞 / 再生医療 |
Research Abstract |
<研究の目的および方法の概要>本研究プロジェクトの主要検討課題は骨髄間質細胞(bone marrow-derived stromal cells, BMSC)が有する(1)神経栄養効果と(2)神経分化誘導作用の検討およびそれらのメカニズム解明である。そこで、各年度において培養実験と移植実験とをそれぞれ平行して進める予定であるが、平成20年度は、平成19年度に引き続き培養実験も行い、それに追加してさらに移植実験も行い骨髄間質細胞が有する神経分化誘導の検討ならびに再生移植治療への応用の可能性についても検討した。 <結果>骨髄間質細胞の条件培養液は胚性幹細胞(ES細胞)の神経分化誘導を促進させた。培養下で神経分化誘導させた後、ソニックヘッジホッグとFGF8を作用させることによりドーパミン細胞に分化させることができた。これらの培養細胞をパーキンソン病モデルラットの脳内に移植した。その結果、パーキンソン病モデルラットの異常行動を改善させ、脳内に多数のドーパミン細胞の生着を認めた。<結論>以上の結果は、骨髄間質細胞由来の神経分化誘導作用が将来パーキンソン病の再生医療に応用可能であることを示唆している。次年度はこれらの結果を受けて、神経分化誘導作用のさらなる検討に加えてそのメカニズムの解明も行う予定である。
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