2007 Fiscal Year Annual Research Report
卵巣癌の腫瘍幹細胞に発現する分子を標的にした新たな癌分子治療の確立に関する検討
Project/Area Number |
19591942
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
安田 真一 Dokkyo Medical University, 医学部, 管理主任 (60133279)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲葉 憲之 獨協医科大学, 医学部, 教授 (70114238)
深澤 一雄 獨協医科大学, 医学部, 教授 (00189911)
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Keywords | 腫瘍幹細胞 / 分子治療標的 / 新しい癌治療法 / ヒト卵巣癌 |
Research Abstract |
本研究テーマの卵巣癌(上皮細胞系癌細胞)からの幹細胞の採取を実施すべく、本学に私学助成金にて設置されたFACSAriaを使用してHoecbstで染色した細胞の蛍光強度で検出するという方法を相当な回数、条件を変えて繰り返し検討をしたが、メーカー(ベクトンデッキンソン社)が保証したにもかかわらずこの装置では目的の細胞の同定が全く出来きず、この装置では上皮細胞系癌細胞の解析は出来ないという結論(要因:本装置は励起波長がバイオレット光のためHoechstで染色した上皮系細胞を励起する能力が極めて弱いために検出が不可能である)を判断し、実験は一時中断せざるを得なかった。本研究は分画採取した細胞からメッセージ、蛋白質などを採取するために未固定で生存状態の細胞が解析に必要となるため、これを可能にする新たな方法の検討が必要となった。 最近骨髄造血幹細胞の大部分が細胞周期G0とG1期に存在し、殆どの造血幹細胞は細胞周期上で静止期のG0期の状態に有ると言われていることより、細胞周期G0期(静止期)の上皮系癌細胞の生細胞に使用が可能な色素Pyronin Y、7-Aminoactinomysin D、Acrigin Orange、rhoda-min123などを用いてかなりの頻度で解析を検討した結果、ようやく目的の腫瘍幹細胞が同定できるところまでに至った。また、これらの細胞が目的のものであるかを確認するため、これとは別のマーカーによる法でもあわせて検討を行っている。
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