2008 Fiscal Year Annual Research Report
卵巣癌におけるイレッサ、アバスチンの白金製剤耐性解除の検討
Project/Area Number |
19591946
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
寺井 義人 Osaka Medical College, 医学部, 講師 (90278531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大道 正英 大阪医科大学, 医学部, 教授 (10283764)
金村 昌徳 大阪医科大学, 医学部, 講師 (40298782)
田辺 晃子 大阪医科大学, 医学部, 助教 (70454543)
佐々木 浩 大阪医科大学, 医学部, 助教 (80432491)
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Keywords | 婦人科腫瘍学 / 分子標的治療 / 卵巣癌 / 抗血管新生治療 / 維持療法 |
Research Abstract |
VEGFは血管新生因子として重要であるが、抗VEGF抗体であるアバスチン(bevacizumab)の卵巣癌に対する効果について、卵巣癌株A2780を使用し検討した。まず、VEGFのA2780細胞株に対する腫瘍増殖能について、cell viabilityをMTS assayでみたが、VEGFの添加による細胞増殖能に影響はなかった。一方で、ヌードマウス皮下のwound assayと皮下assayでは、VEGFは創傷治癒や血管新生を促進し、アバスチンは抑制した。以上より、アバスチンは、卵巣癌細胞に対する直接的な抗腫瘍効果は期待できないものの、血管新生を抑制することが判明した。次に、A2780細胞株を腹腔内1×10^6個移植させたヌードマウスに、アバスチン単剤投与群、CDDP単剤投与群、アバスチン+CDDP併用投与群での腹膜播種モデルへの影響を見たところ、治療後3週間で、アバスチン+CDDP併用群が有意に腹水産生が抑制され、肉眼的に播種病巣を認めないcomplete responseを得ることが出来た。さらに、維持療法への応用を考え、3週間のアバスチンの追加投与を行ったところ、再発の抑制を認め、生存を延長する効果を認めた。以上から、アバスチンは、シスプラチンとの併用療法により、抗腫瘍効果を高めることが出来、シスプラチン併用治療後の維持療法にも効果があることが判明した。
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Research Products
(4 results)