2008 Fiscal Year Annual Research Report
熱傷後に伴う遠隔臓器障害の発生機序の解明と治療戦略の構築
Project/Area Number |
19592102
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
佐藤 格夫 Nippon Medical School, 医学部, 助教 (30409205)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増野 智彦 日本医科大学, 医学部, 助教 (00318528)
横田 裕行 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60182698)
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Keywords | 熱傷 / 臓器障害 / 栄養素 / ω3系脂肪酸 / 腸粘膜 |
Research Abstract |
熱傷に伴う細菌感染は重症患者ほど高頻度に続発するが、易感染性の一つに免疫機能低下があり適切な栄養投与は必須である。熱傷・敗血症から多臓器不全を呈すると致死的合併症につながるが、その発生機序は十分に解明されていない。また熱傷に限らず、重症患者の多臓器不全の予防に栄養管理は極めて重要である。重症患者は免疫力低下していることが多く、免疫増強経腸栄養剤(Immune Enhancing Diet: IED)の投与と効果が期待され数多くの臨床研究とMeta analysisが行われてきた。しかしIEDに含まれるそれぞれの栄養素(グルタミン、アルギニン、核酸、ω-3系脂肪酸)が製品ごとに種類と量が違い、実際にどの栄養素がどれだけの効果があるのかが不明な状態である。 熱傷を受傷させた後にラット自身の栄養摂取に個体差があるため、現在、栄養剤を持続投与することを行いより均等となる実験モデルを検証している。熱傷後に持続での経管栄養を投与することで安定したカロリー補給が可能となった。250kcal/kg体重の栄養剤投与を行い検討している。特にω-3系脂肪酸を多く含むものをしようしており、脂質代謝の検討を試みている。現在ω3系脂肪酸の有無で熱傷後の敗血症刺激に対しるサイトカイン産生と同時に脂質代謝の変化を検討している。血中の脂肪酸分画では有意にEPA血中濃度は上昇している。 また、腸管粘膜が脱落して障害された後に再生してくる最初の過程では腸管上皮細胞の増殖が重要である。ラット腸管上皮細胞が酸化ストレスにより細胞障害がおこり、増殖する過程は重要である。酸化ストレスでの腸管上皮細胞障害が栄養素によりどれだけ軽減できるかを検討するために、今年度は酸化ストレス下での細胞障害を検討した。
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