2007 Fiscal Year Annual Research Report
GTPシクロヒドロラーゼの内在性アンチセンスRNA:発現機構と生理的機能の解明
Project/Area Number |
19592157
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
中西 信夫 Meikai University, 歯学部, 講師 (20118574)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗原 琴二 明海大学, 歯学部, 助教 (10170086)
長谷川 宏幸 帝京科学大学, 理工学部, 教授 (10092983)
渡部 省二 山口大学, 医学系研究科, 教授 (30113020)
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Keywords | natural antisense RNA / GTP cyclohydrolase I / tetrahydrobiopterin / nitric oxide synthase / RNA editing / RNA interference / transcriptome / post-transcriptional regulation |
Research Abstract |
テトラヒドロビオプテリン(BH4)はモノアミン神経伝達物質や一酸化窒素の生合成に必須の補酵素であり,その生合成を制御する因子として神経機能,血管機能に重大な作用を及ぼす。筆者はBH4生合成の律速酵素であるGTPシクロヒドロラーゼI(GCH)に内在性アンチセンスRNA(naRNA)が存在することを発見し,その生理的機能の研究を開始した。 1)内在性アンチセンスRNA(naRNA)の検定・定量方法の確立,開発について:標的遺伝子のプロモーター部域塩基配列(mRNAのための転写開始点より上流)のフォーワードプライマーを用いたRT-PCRによって,総RNA中のnaRNAを検定する方法を確立した。この方法はGCH遺伝子だけでなく他の酵素遺伝子にも適用され,マウス耳下腺ではNa+,K+-ATPaseのnaRNAの存在が確認された(Arch.Oral.Biol.2008,受理/印刷中)。PC12細胞のBH4量およびGCH mRNAレベルは神経成長因子とリボ多糖+TNFαによって相加的に増加し,同時にGCH naRNAレベルも増加した。GCH naRNAの生理的機能の解析のためにさらに高精度の定量方法が必要であり;naRNA用のリボヌクレアーゼ プロテクション アッセイ(RPA)のためのプローブ作製,アッセイ条件の検討を行っている。 2)外来性GCHセンスRNA(GCHの強制発現)の影響についての検討:マウス,ラットの両方から全長mRNAに対応するcDNAを作製し,哺乳類動物細胞用の発現ベクターの構築を行っている。 3)GCH naRNAの構造の解析について:GCH naRNAの5'末端の配列を5'RACE法によって解析しようとしたが,現在のところ成功していない。この原因と解決方法について検討中である。
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Research Products
(5 results)