2007 Fiscal Year Annual Research Report
歯科用コーンビームCT画像に基づくインプラント周囲骨のクリニカルバイオニクス
Project/Area Number |
19592181
|
Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
和光 衛 Tokyo Dental College, 歯学部, 准教授 (70211670)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢島 安朝 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (10183667)
早川 吉彦 北見工業大学, 工学部, 准教授 (70164928)
佐野 司 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (40241038)
|
Keywords | 歯学 / 放射線 / バイオメカニクス / 計測工学 |
Research Abstract |
平成19年度はとくに上顎骨に骨結合性インプラントの植立を希望した患者の臨床データの収集を目的としたが、実際には、下顎の画像データを含め上顎および下顎の大臼歯、小臼歯、前歯における欠損症例を対象とした画像データを含めて収集中である。有限要素分割モデルを作成するための画像データの収集は、モリタ社製歯科用コーンビームCTデータ(16ビットDICOM形式ファイル)によるものである。また、事前に患者に対するインフォームドコンセントを得た画像データのみに限定している。とくに、(1)1歯欠損症例、(2)2歯欠損症例、(3)3歯欠損症例を中心とし、インプラント体植立前、インプラント植立後・上部構造装着後の経時的術後経過を追っている臨床症例を対象としている。一方、購入した有限要素解析ソフトウエアMechanical Finder ver.5.0 standard edition(当初はextended edition購入の予定で申請をしたが、交付された金額の関係でstandard editionとなる)についてはその操作法の習得が完了し、現在は、得られた数症例をもとに、インプラント体と周囲顎骨を含む関心領域の抽出と重ね合わせと3D画像変換、メッシュ生成による3次元的実体形状の設定を試みている。そして、咬合力負荷による応力特性のシミュレーションと計算解析(有限要素解析)により得られた画像の評価方法を検討中である。未だ、画像データ数は少ないながらも、現在のところ、上顎骨と密な骨梁構造をもつ強度な下顎骨とでは、応力分布に違いがあることが想定できている。また、バイオメカニカルな今回の手法の適用が生理的変化を説明できる手段になりうることの可能性が示唆されている。
|