2007 Fiscal Year Annual Research Report
唾液中クロモグラニンを指標とした精神的ストレス量と口腔習癖の関連性
Project/Area Number |
19592242
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
安部倉 仁 Hiroshima University, 病院, 講師 (30159454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱田 泰三 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (50034244)
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Keywords | 唾液 / クロモラニンA / 口腔習癖 / 精神的ストレス |
Research Abstract |
精神的ストレスの客観的評価法として唾液中クロモグラニンAを測定し、歯ぎしり等の口腔習癖とストレスの関係について研究することを目的とする。本年度は学生35名(男性16人 女性19人)を対象として種々の口腔習癖についての問診を行い、口腔内、口腔外診査等を実施した。歯ぎしりについては歯ぎしりセンサーを用いた検査を行った。実験的ストレス負荷として単純な計算を行わせるクレペリンテストを実施し、ストレス負荷前後の唾液中クロモグラニンAの変動を調べた。その結果、異なる測定日間の相関は高く、安静時の唾液中クロモグラニンA値の再現性を確認した。実験的ストレス負荷により主観的にはストレスは増加したが、クロモグラニンAは増加するもの、変化しないもの、減少するものがあった。また、ストレス負荷に対するクロモグラニンAの反応は性差が明らかであり、女性は計算テストでストレスが減少するものも多く、男性は数値が増加するものが多かった。ストレス負荷によりクロモグラニンAが増加するものだけで分析すると、ストレス負荷前後のクロモグラニンAの変化量と口腔習癖の間に有意な相関を認め、ストレス負荷によりクロモグラニンAが増加するものほど口腔習癖が多い可能性が示唆された。 以上から主観的には正しくストレスの強さを評価できないため、唾液中クロモグラニンAの測定により客観的にストレスを評価することは有意義である。また、ストレス負荷によるクロモグラニンAの変化と口腔習癖の関連性の研究は、性差、ストレスに対する反応タイプを考慮する必要がある。
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